暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
Fate/stay night
1138話
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があるサーヴァントなのは間違いないんだろうが……さて、何なんだろうな。
 キャスターというクラスを得たサーヴァントなんだから、それは当然魔女とか呼ばれていてもおかしくはない。
 この辺から相手の真名を探り出すというのは、かなり難しそうだ。
 なら、もう少し情報を集める意味でも挑発してみるか。

「どうしたんだ? 魔女って呼び方が相当嫌いらしいけど、お前がやっているのはそういう風に言われても当然の出来事だぞ?」

 いや、人を誘拐して人質にするのが魔女のやりそうな事かと言われれば、俺も首を傾げざるを得ないけど。今はとにかく勢いに乗って相手の真名を探る方が大事だろう。

「……その忌々しい名前で呼ぶのは止めて頂戴」
「へぇ? どうやら魔女呼ばわりが余程気にくわなかったらしいが……やってる事は間違いなく魔女と呼ばれるのに相応しい行為だと思うが? それを自分で理解出来ていないのか、魔女?」
「黙りなさい」

 底冷えするかのような、まさに絶対零度とも表現出来る声で告げてくるキャスター。
 こちらとしても挑発するつもりで『魔女』という言葉を連発したんだが、寧ろ逆効果になってしまったらしい。

「おっと、気を悪くしてしまったか? 悪いな、魔女」
「……この子がどうなっても構わない。そういうことなのかしら?」
「まさか。綾子は俺にとっても大事な存在であるのは変わりないさ」
「なら、黙ってこっちの指示に従いなさい。……アサシン、貴方もいつまでそうやってるの? 唯一の取り柄がなくなった今の貴方は役立たずでしかないんだから、少しでも私の役に立つように動きなさい」

 右手首の先を消滅させ、派手に血を流しているアサシンに指を向け、短く呪文を唱える。
 すると次の瞬間には、まるで今まで血を流していたのが夢だったのではないかと思う程に、アサシンから流れていた血は止まっていた。

「そんな……」

 今の魔術を見た凛が驚愕の声を発しているのが分かるが、多分魔術的な理由なんだろう。
 記憶を失っている今の俺に、その辺の話は分からない。
 だがそれでも、本来であればいずれ消滅したであろうアサシンが回復したのは明らかだった。
 ……まぁ、右手首から先は消滅し、唯一にして最大の武器でもある長刀も離れた場所に転がっているのだが。

「全く、人使いが荒い事だ。そんな事では、いずれマスターにも愛想を尽かされるのではないか?」
「黙りなさい」

 アサシンの言葉に、先程の魔女呼ばわりの時よりも厳しい声音で言い放つキャスター。
 このやり取りからすると、どうやらキャスターとマスターの間はかなり上手くいってるらしい。

「いい? これから私が地上に降りるけど、変な真似はしないように。特にそっちのお嬢ちゃん。貴方が何らかの魔術を使おう
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