十話:セカンドコンタクト
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地上に降り立ち拳をぶつけ合わせている。
格闘戦を得意とする者がもっともその力を発揮することができるのは大地に足をついた状態だ。
如何に宙を自在に飛び回れようとも人体とは元々地上で活動するために生み出されたものである以上はその真価を発揮するのは大地の上だ。
「どりゃぁああッ!」
「はあッ!」
踏み込みの一歩でアスファルトの大地を砕き、拳はビルを抉り取る。
しかし、両者ともダメージらしきものはほぼない。
例え、ダメージを受けたとしても倒れる事は無いだろう。
全ては己が信ずる主の為に。
「これだからデカブツは嫌いなんだよ」
「ふん、鍛え方が足りんだけではないのか?」
「言ったね、あんた…ッ」
お互いに挑発をし合いながらも頭は冷静である。
アルフがしなやかな身のこなしから通常の格闘戦ではあり得ない角度での攻撃を仕掛けてくるがザフィーラは山のごとく構え動かない。
彼が動くときは防御からの高速のカウンターの時だけである。
まさに静と動。このまま硬直状態が続くかと思われたがアルフのかけた言葉から変化を見せる。
「あんたも使い魔じゃないのかよ!」
「ベルカでは主に仕える獣の事を使い魔とは呼ばぬ…ッ」
アルフの拳がザフィーラを襲うがその鉄壁の守りは何人たりとも通さない。
初めてとも言える程に感情をあらわにする姿にアルフは目を見開く。
彼は己と主の誇りをかけてあらん限りの声で叫ぶ。
「主の牙ッ! そして盾! ―――守護獣だッ!!」
「同じ様なもんじゃんかよッ!」
「同じでは―――ないッ!」
同じであるというのならば私を押し返してみせろとでも言わんばかりにザフィーラが強力無比なカウンターを繰り出す。
それをアルフも迎え撃つが押し返すには至らず拮抗する。
互いの魔力がぶつかり、限界を越え、爆発を引き起こす。
しかし、やはりというべきかどちらも何事も無い様に立ち続けているのだった。
変わったと言えるのは二人の立ち位置と―――ザフィーラと他の騎士達の距離だけだろう。
(相手には悪いがそろそろ仕掛けさせてもらうぞ)
(了解。そろそろそっちに着く)
(みんな、サポートは任せてね)
(この結界―――破らせてもらう)
((((主はやての願いを叶えるために))))
騎士達の策が発動するときは近い。
騎士達と魔導士が激しい戦いを繰り広げている結界の外部。
闇の書の主もしくは騎士を捜索していたクロノはその足を止めていた。
つまりは、主もしくは騎士と考えられる人物と遭遇したのである。
「時空管理局執務官、クロノ・ハラオウンです。少し話を聞かせていただきたい。あなたが無関係ならすぐに解放します」
クロノは凛とし
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