十話:セカンドコンタクト
[4/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
だ。
「とっとと決めるぜ! ラケーテンハンマーッ!」
「レイジングハート!」
『Protection Powered.』
さらなる力を得た魔導士の杖があの時守りきれなかった再戦を願うかのように障壁を生み出す。
あの時から変わらない。否、変わる必要などないと自負する鉄の伯爵は主の願いに沿うべく全身全霊を持ってその盾を打ち砕きに行くのだった。
「前よりも硬くなってやがる…ッ!」
「これがレイジングハートの新しい力……」
「だとしても、あたしとグラーフアイゼンに砕けねえものは―――ねえッ!」
『Jawohl.』
出力が上がりただの防御ですら手強くなったレイジングハート。
だが、ヴィータは鉄槌の騎士の誇りにかけてそのまま打ち砕きに行く。
それに気づいたレイジングハートはこのまま守勢になるのは危険と判断し自らバリアを爆破させる。
爆発は相手にさほどダメージは与えなかったが重要なのは相手と距離を開いたことにある。
中遠距離からの射撃砲撃こそがレイジングハートの主の最も得意とする間合いなのだから。
「アクセルシューター……シュート!」
「何だ、あの量!?」
レイジングハートから放たれる桃色の誘導弾の数に思わず声を上げるヴィータ。
かくいう本人もまた以前よりも遥かに多くの数が出たことに驚きを隠せない。
しかし、彼女の愛機は冷静に制御を促す。
目を閉じ誘導弾を徐々に制御していく彼女にヴィータは己の鉄球を差し向けるが完璧に制御された誘導弾により全て撃ち落とされてしまう。
(マジかよ……本当に全部コントロールするなんて普通じゃねえ)
その才に流石のヴィータも括目せざるを得ない。
恐らくはこのまま相手の得意な距離で戦っていれば負けると僅かにでも考えさせられるほどになのはは強い。
だが、しかし―――己が負けることなど許さない。
「この距離じゃジリ貧だ……アイゼン、行くぞ!」
『Ja』
四方八方を誘導弾に囲まれた状況を打破するためにあえて防御ではなく前に進むことを選ぶヴィータ。
なのはの誘導弾はネズミ一匹逃がさぬ程の精度で取り囲んでいるが関係はない。
肉を切って骨を断つ。この間合いでは不利になるだけである。
ならば、少々のダメージを負ってでも自分の間合いに持ち込んだ方が有利だ。
何より―――
(こんな奴に時間かけてたらはやての鍋に遅れちまう!)
主の命を守る為に前へと進み出る。
当たってもさほど問題ない部分を見極め歯を食い縛って当たり、残りは簡易の障壁で防ぎヴィータはロケットのようになのはの元へ飛んでいく。
それに驚いたのはなのはである。まさかあの囲いを強引に突破してくるとは思わなかったためにほんの僅かではあるが初動が遅れて
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ