十話:セカンドコンタクト
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炎の魔剣がその形状を変える。刀身が何重にも分かれていき鎖で連結した蛇のような状態になる。
彼女はわざと槍とフェイトが一直線になる角度に移動する。
そして蛇剣を勢いよく振るい炎の疾風を巻き起こし己に襲い来る槍をご丁寧にフェイトの元へ打ち返す。
だが、その行為を黙って見る程フェイトも甘くはない。相手の視界が炎で覆われた隙に接近を図り背後から閃光の戦斧でもって斬りかかる。
しかし、シグナムとその騎士の魂もまたそれを予想できない程未熟ではない。
『Haken Form.』
『Schlangeform.』
右手で蛇剣を振るうと同時に左手で鞘を抜きバルディッシュの一撃を防ぐ。
驚くフェイトに向け容赦なく蛇剣を鞭のように振るう。
だとしても生まれ変わったバルディッシュ・アサルトは揺らがない。
瞬時に高速移動魔法を用い距離を置き、主が体勢を立て直す時間を生み出す。
その貢献を無駄にすることなくフェイトは蛇剣に鋭い斬撃をお見舞いする。
両者の攻撃がぶつかり、爆炎が舞い上がる。
どちらも顔色を変えることなく飛び下がるがその体には微かながらも隠せない傷が刻まれていた。
そしてもう一つ、まるで本物の蛇の様にバルディッシュにレヴァンティンが絡みついている。
だが、フェイトは左手でフォトン・ランサーをいつでも撃ち出せるようにしてシグナムに狙いを済ませているのだ。
「ふ、強いな。私はベルカの騎士、シグナム。そして我が魂レヴァンティンだ」
「時空管理局、魔導士、フェイト・テスタロッサ。この子はバルディッシュ」
「そうか、その名しかと覚えておこう」
どちらも一歩も引かない状況に好戦的な笑みを浮かべながらシグナムはレヴァンティンを通常状態に戻す。
フェイトも撃ちだした瞬間に斬り込まれると予感し左手を下げバルディシュを握りしめる。
敵であることが惜しい程に両者は戦いを楽しんでいた。
(シャマル、どうだ、結界は破れそうか?)
但し、烈火の将は密かに仲間と連絡を取り合いながらだが。
如何に楽しい戦いであろうと主の願いに変えられるはずもない。
主の為なら汚名を被ることも辞さないのだ。
「大体、話合いをしたいって言ってるくせに武器持ってるなんておかしいだろ」
「いきなり襲い掛かって来た子には言われたくないよ!」
「うるせー、バーカ!」
まるで子どもの喧嘩のように、と言っても本当に子供なのだが、口喧嘩を始めるなのはとヴィータ。
しかし、その体は既に高速で動いており大人でも追いつけるものが何人いるかという状況だ。
若干仲間から遠ざかるように移動しているのはどちらも高火力の技が得意なため、近くで戦いすぎるとフレンドリーファイアの恐れがあるの
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