第十九話 それぞれの戦後(その1)
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んだ……。
倒れ込んだ士官によって激しく胸部を圧迫された司令長官は肋骨が二本骨折、そのうち一本の肋骨が肺に突き刺さった。他にも腕や足に損傷を生じている。幸いなのは頭部への打撃で意識が無かった事だ。痛みを感じる事も息苦しさを感じる事も無かっただろう。
「ブラウンシュバイク公か……、容易な相手ではないな」
「はい」
「政府も今回の敗戦でその辺りを理解してくれるといいのだが……。彼の相手をするのは簡単な事ではない」
グリーンヒル参謀長のいう事は分かる。次の司令長官の件だろう。今回の敗戦でドーソン司令長官が更迭されることは間違いない。理由は病気療養だろう、全治に三カ月はかかるだろうと軍医は診断している。政府としても更迭しやすいはずだ。
問題は次の司令長官が誰になるかだな……。出来ればシトレ元帥に司令長官になって貰えればとは思うがトリューニヒト国防委員長がどう思うか……。今回の一件で凡庸な指揮官を司令長官に据えるととんでもない事になると理解してくれるとよいのだが……。
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