Fate/stay night
1137話
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たらしい。
それが何かは分からないが、2人の機嫌が直ったようで何よりだ。
綾子と軽く視線を交えた凛は、やがてこっちに視線を向けてくる。
「さ、アークエネミー。とっとと行くわよ。ここで無駄に時間を潰している間に、誰か他のサーヴァントとマスターが柳洞寺に攻め入ったりするかもしれないない」
その一言で、綾子に見送られながら俺と凛は外へと出て行く。
「……まさか何の妨害もないとは思わなかったな」
柳洞寺のある山の麓、上へと続く階段の下で思わず呟く。
てっきりキャスター辺りが学校で使っていた骸骨辺りで妨害してくるのかとばかり思ってたけど、まさか一切の邪魔が入らないとは思わなかった。
「もしかして、本当に誰かが先に忍び込んでたりするのかしら?」
冗談で言っていた内容が実現したのかもしれないと思ったんだろう。凛が自分の言葉を信じられないかのように呟く。
だが、俺はそれに対して首を横に振る。
「少なくてもこのキャスターが待ち受けている場所では戦いが起こってる気配はない。可能性としては幾つかあるな。例えば、俺達がここにいるのに全く気が付いていないとか」
その言葉に、即座に首を横に振る凛。
「有り得ないわ。相手はキャスターなのよ? 恐らく使い魔なりなんなりの手段を使って、街中の動きは観察している筈。特に私達の場合は色々と派手に動いているから、間違いなく相手に悟られている筈よ」
「……となると、実は綾子を連れてきた方が良かったか?」
現状での俺達の弱点と言えば、明らかに綾子だ。
能力的には半サーヴァントである以上は相当に強力だが、幾ら本人が武道を習っていても、聖杯戦争のような殺し合いに出られるだけの覚悟は存在しない。
少し前まで正真正銘の一般人だったのを思えば、当然なんだろうが。
だが、そんな俺の言葉に、凛は再び首を横に振る。
「大丈夫よ。家に張られている結界は強力だもの。幾らキャスターでもそう簡単にどうにか出来はしないわ。もし結界をどうにかするとすれば、キャスターやそのマスターも相当の被害を受ける筈よ」
そんな凛の言葉に、取りあえず安堵する。
少なくとも綾子がどうこうという事にはならないだろうと判断して。
「となると……山門の辺りで俺達を待ち受けているという可能性が高い、か?」
「でしょうね。あの踊り場だとアサシンが戦うだけの場所が精々でしょうから、キャスターは上空から、マスター2人は山門付近の山の中に隠れて援護攻撃……というところかしら」
「そうなるだろうな。あの狭い場所だと、学校の骸骨を作り出しても無駄に狭いだけだし。……寧ろああいう有象無象は今の俺にとっては一番楽な相手だ」
スライムを使えるようになった以上、ああいう数だけ
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