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ソードアート・オンライン 〜黒の剣士と神速の剣士〜
SAO:アインクラッド
第23話 輝く目の悪魔
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俺たちは途中、運悪くリザードマンの集団に遭遇してしまい、最上部の回廊に到達した時には30分が経過していた。
「ひょっとしてもうアイテムで帰っちまったんじゃねぇ?」
おどけたようにクラインが言うが俺たちは皆そうではないだろうと感じていた。
そのせいもあって、長い回廊を進む足取りが自然と速くなる。
「あぁぁぁぁぁ……」
半ばほどまで進んだ時、不安が的中したことを知らせる音が回廊内を反響しながら俺たちの耳に届き、かすかに聞こえたそれは間違いなく悲鳴だった。
それを聞いた瞬間、俺たちは一斉に駆け出した。
敏捷値パラメーターに勝るキリトとアスナそしてサキがクラインたちを引き離し、更に敏捷値の高い俺がキリトたちを引き離してしまう形になったがこの際構っていられない。
青く光る濡れた石畳の上を疾駆する。
近づくにつれ断続的に響く金属音と悲鳴が聞こえてくる。
「クソッ!!」
俺は更にスピード上げる。
扉の手前まで来ると急激な減速をかけ、入り口ギリギリで停止する。
中は地獄絵図だった。
青い悪魔は禍々しい山羊の頭部から燃えるような呼気を吹き出しながら右手に持っている斬馬刀のような巨剣を縦横に振り回す。
悪魔のHPバーは3割も減っておらず奥の方では軍の部隊が必死に逃げ惑っていた。
1人が斬馬刀の横腹で薙ぎ払われ俺の近くまで転がってくる。
「何をしているんだ。早く転移アイテムを使え」
俺は倒れたプレイヤーに近付くと肩を貸しながら言う。
しかし、男は絶望の表情で声を震わせながら応える。
「だめだ……く、クリスタルが使えないんだ……」
「な……」
俺は思わず絶句した。
《結晶無効化空間》
迷宮区で稀に見られるトラップで、ボス部屋がそうであったことは今まで無かった。
それに、
ボス部屋が結晶無効化空間になるのは80層からだった筈。なのに何故……
「我々解放軍に撤退の2文字は有り得ない!!戦え!!戦うんだ!!」
悪魔の奥の方から1人のプレイヤーが剣を高く掲げ怒号を上げる。
その声は間違いなくコーバッツの声だ。
「後方に下がって回復しろ」
俺は男にそう言うと剣を抜きながら悪魔の方へ向かう。
向かっている途中に扉の方を横目で見てキリトたちを確認する。
あと少しかかりそうだな。それまで耐えるか……
俺は全力で走りコーバッツの所まで行くと叫ぶ。
「数分時間を稼ぐ!その間に態勢を立て直せ!」
そう言うと俺は神速スキル《2倍速》は発動して悪魔に向かって走る。
悪魔は部隊に向かって巨剣を振るう。
その剣に向かって突っ込むと片手剣スキル突進技《レイジスパイク》で止める。
だが、
「お、重い……」
予想よりも相手の剣は重く徐々に押されていく
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