第1章:修正の始まり
第8話「ユーリとドイツにて」
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いる。...まさか、彼女がラウラ・ボーデヴィッヒ?だとすると、束が待つように言ったのも納得だな。
「....遺伝子強化試験体...。」
「っ....!」
俺がボソリと呟いた言葉に彼女は反応する。...これは当たりだな。
「貴様...それをどこで....!」
「なるほど。クロエに言わせてみれば、“成れなかった自分”って訳か。」
「答えろ!!」
おお、怖い怖い。眼帯をしているのは、ヴォータン・オージェを隠すためか?
「別にただ、知ってる奴にあんたと似ている奴がいてさ、その子がそんな実験によって生まれた失敗作だったってだけの事さ。」
「...なに.....!?」
自身と同じような境遇の人物がいる事に驚くラウラ。
「貴様らは一体....!」
「...一応、自己紹介しておこうか。俺は神咲桜。こう見えても男だからな。彼女はユーリ・エーベルヴァイン。そして、織斑秋十君だ。」
軽く紹介をしておく。束が俺に留まるように指示したからには、何も情報を与えずにいるのは危険だしな。...想起が使えないから束のバックアップも使えないけど。
「...織斑...だと?」
「うん?...あぁ、そうか。」
千冬は以前にドイツに教導しに行ってたんだっけ?洗脳されてる状態だから、例え秋十君の事をどうとも思ってなくても教導はしたんだな。
「貴様...まさか織斑千冬教官の弟だとは言わないよな...?」
「えっ...?」
俺をそっちのけで秋十君に直接聞きに行くラウラ。
「答えろ。」
「....俺は...俺は、確かに千冬姉の弟だ。...だけどな、それ以前に“織斑秋十”って一個人だ!ただの付属品とかじゃない!」
「そうか。」
秋十君は千冬が洗脳される前から比べられて、付属品のように見られてたからな...。だから、“織斑千冬の弟”という肩書きで見られたくなくてそう言ったのか。
パァアン!
「っ....!?」
「そこだけは同感だな。私は貴様を教官の弟だとは認めない...!」
すると、ラウラが思いっきり秋十君の頬を引っ叩いた。
「なんだと..?」
「教官の汚点である貴様を、私は絶対に認めない!」
...あぁ、そう言う事か。貰った知識と照らし合わせると、秋十君とラウラの関係は“原作”の一夏と少し同じような状態になっているのか。
「...そうかよ...!」
「っ!?」
バシィッ!
いきなり秋十君は立ち上がり、仕返しとばかりにラウラを引っ叩こうとする。さすがに相手が軍人と言うだけあって防がれたが。
「..お前に何が分かる。千冬姉と比べられ、蔑まされ、それ
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