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主街地
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、何かに気付いたかのようにアッ、と言って聞いてきた。

「キリトさん、ゲツガさん。ホームはどこに……」

「ああ、いつもは五十層なんだけど……。面倒だし、俺もここに泊まろうかな。ゲツガはどうする?」

「俺もマイホーム持ってるわけでもないし、決まった寝床があるわけでもないしな……。とりあえず、ここに泊まって情報収集するわ」

 シリカには分からないだろうが、それに気にしたような感じはなく、そうですか!とうれしそうに言った。そして、キリトの袖をまた引っ張って宿屋に入ろうとする。そのとき、シリカが急に顔を伏せて急ぎ足になった。どうしたのだろうか?そう思ったとき、女性がシリカの名を呼んだ。

「あら、シリカじゃない」

「……どうも」

 シリカは嫌々ながらその女性のほうを向き、答える。

「森から脱出できたんだ。よかったわね」

 真っ赤な髪に槍を持った女、この女に見覚えはないが今追ってる人物に間違いないと思った。しかし、こいつだけでは捕まえても意味がない。だから、全員集まるまで泳がせることにする。その間に赤髪の女はシリカに嫌な笑みを浮かべ、悪口を言っていた。

「あら、あのトカゲ、どうしちゃったの?」

 この女は、知っているくせに聞いているようだ。わざとらしく言葉を続ける。

「あらら、もしかしてぇ……」

「死にました……。でも!」

 シリカは槍使いの女を睨みつけながら言った。

「ピナは絶対行き返らせます!」

 すると、今まで嘲笑っていたような顔をしていた槍使いの目が見開かれた。そして口笛を吹いて言う。

「へえ、てことは、《思い出の丘》に行く気なんだ。でも、あんたのレベルで攻略できるの?」

「できるさ」

 キリトが前に出て、言った。

「あんたが言うほど、難易度の高いダンジョンじゃない」

 キリトがそう言うと、槍使いは値踏む視線でキリトを眺め回す。そして少し、後ろのゲツガも見てくる。そして、紅い唇がまたあざけるような笑みを浮かべる。

「あんた、その子にたらしこまれた口?見たトコそんな強そうじゃないけど……後ろのあんたは私好みの顔だわ。よかったら、この後私とデートしない?」

 そう言ってきたので、返しておく。

「人を見下すような女とデートするなんてごめんだね。キリト、シリカ、行くぞ」

 そう言って宿の中に押し込む。そのとき、またわざとらしく悪口を言っていたがそれを無視するように促して宿に入っていた。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 ゲツガはキリトに、シリカを奥の席に座らせて慰めるように指示して、キッチンに向かった。NPCレストランではボトルなどの持ち込み、キッチンなどを借りることができる。なので、ご馳走をと考えた。ゲツ
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