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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第489話】
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専用機持ちも苦戦はしないだろう」
「あぎゃぎゃ、織斑一夏と篠ノ之モッピーの二人は苦戦してそうだがな!」
可笑しそうに笑うカーマイン、抜き取ったコアをジャグリングして遊んでいた。
ふわふわと空を浮かぶコア――成層圏の狭間で、見る人が見れば何をやっているんだと憤るだろうと仮面の男は思った。
「……ふっ、あの二人は苦戦はしないさ」
「あぎゃ……?」
仮面の男の言葉に、カーマインは疑問符を浮かべた。
実際に対峙したカーマインは二人の実力が底辺というのを知っている、なのに仮面の男は否定したからだ。
「……カーマイン、あの二人は苦戦ではなく、まともに無人機が相手にしない。 あの【無人機を作った人】がそうプログラムしてあるんだからな」
「無人機を作った……? あぎゃっ、つまり……」
脳裏に浮かび上がる一人の人物、世界にあるISコアの総数は467とされているがカーマイン自身の調べでも確実にそれ以上ある事は知っていた。
それに合わせて今回の襲撃してきた無数の機体――コア総数は軽く見ても六百近くはあるかもしれない。
「……まあ犯人は言わなくてもわかるだろう」
「あぎゃ、ってか一人しか浮かばねぇぜボス?」
カーマインの言葉に苦笑を漏らす仮面の男――と、其処へ高速で接近する機影を二人は捉えた。
新たな敵――そう思いカーマインはハイパーセンサーのズーム機能を駆使して確認すると、【見知った顔】が映し出された、バイザーで隠されていても分かるカーマインが少し苦手意識を持つ女。
内心舌打ちをするカーマイン、横目で仮面の男に視線を移すと――。
「あぎゃっ……何で【アイツ】が来るんだよ、ボス。 アイツは今ヨーロッパ方面に行ってる筈じゃ――」
「ああ、そちらの問題は落ち着いてきたらしいから呼び戻したんだ。 後は向こうに居る人員でどうにかなるだろうしな」
二人が会話を続けるなか、高速で接近してきた機体は二人の目の前で急停止した。
燃え盛るような紅蓮の装甲を身に纏い、流れるような長い銀髪が小さく靡いていた。
起伏の良いスタイルを強調するような黒いISスーツを着ていて、バイザーを外すと装甲と同様の紅蓮の瞳が姿を現す。
「やあ! カーマイン、元気してた?」
屈託の無い笑顔を向け、挨拶する女にカーマインは――。
「けっ! 見たらわかるだろう?」
素っ気なく返事を返す、だが女の方は気にも止めず笑顔を向けたまま頷いた。
「それもそっか。 元気そうで良かった良かった」
言ってからにひひっと笑う女――見た目はまだ大学生位に思える女性が今度は仮面の男を見ると。
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