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夢の終わるその日まで
√明久
glass hopper
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人の召喚勝負も終わり、以外にも霧島さんが負けた。僕の知っている限り、霧島さんが試召戦で負けたのは初めてだろう。無敗の霧島さんを今日初めて召喚獣を召喚した依子ちゃんに負けるとは誰も予想していなかったと思う。その依子ちゃんはというとあっけらかんとしていた。多分、霧島さんに勝つというすごさをまだわかっていないのだと思う。それに、いきなり戦わされるとは思ってもいなかっただろうし。
「やっぱり依子ちゃんの点数にはさすがの霧島さんも勝てないかぁ。ってことはさ、Aクラスと試召戦争しても勝てるってことじゃない?こっちには保体の天才ムッツリーニもいるし、姫路さんもいる。そして依子ちゃんもいれば勝算はあるよね?」
これで夢の豪華な教室と設備で授業を受けられるということだ。まあ、まずはAクラスとは言わずにCクラスあたりからでもいいけどね。
「まぁそうだが、こっちの勝利の条件がそろった今、向こうが試召戦を引き受けてくれると思うか?Aクラスには今戦ったばかりの翔子がいる。きっと無理だな」
言われてみれば確かに雄二の言うとおりだ。それに、考えが安直過ぎた。いくら点数が高い人がこっちに数人いるからって、Aクラスは点数が高いのは当たり前だし、もしかしたら返り討ちに遭うかもしれない。
「確かに。他のクラスなら依子ちゃんのすごさを知らないから勝算あるけど、Aクラスは無理だよね」
僕達の話に割って入ってきたのは依子ちゃん。
「え?やっぱりクラス規模で試験召喚獣戦争できるの?」
「ん?やっぱり?」
「ん?」
さっきから「やっぱり」って連発しているけど、なんで知っているんだ?ああ、そうか。転校してくるときにこれくらいのことは一応説明を受けたのかな。
「え、ああ。下剋上できればクラスの環境を交換できるんだよ。クラスだけじゃない。時には3年生の先輩方ともやろうと思えばやれるよ」
「へぇ、すごいね!ここの学校」
何よりすごいのは依子ちゃん自身だ。バカな僕なりにも、依子ちゃんが後にFクラスを大きく動かすだろうことは感じている。
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