暁 〜小説投稿サイト〜
夢の終わるその日まで
√明久
始まりの日
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!!俺の隣に来る運命≪サガ≫だな』
『俺の隣来るって前世から決まっているんだ』
『とうとうこのクラスに女子が……。しかも美少女が!!女子が4人になるなんて夢にも思わなかったぞ。是非俺の隣に!』
『いやいや、お前らバカだな。お前らの両隣見てみろよ。席なんて空いてないだろ』
『確かにそうでござったな……。じゃあお前死ね!!』
『お前が消えろ!』
みんなバカだな。無津呂さんは僕の隣に来るって決まっているんだ。僕の横の席を見ろ。1人分あいているじゃないか。隣に誰もいなくてさみしいなんて思っていたけど今考えるとラッキーだったなぁ。あんなに可愛いんだから、きっといい匂いがするに違いない。いい匂いがするんだから可愛いに違いない。でもどうなんだろう?この時期にFクラスに入ってくるなんてそこまで頭が良くないんだろうか。僕より頭悪かったら……僕が勉強を教えてあげよう!それを機に仲良くなれたら――
「君の隣、失礼するでござる!!」
「え、あ、うん。どうぞ……」
どさっと、随分と乱雑に座るもんだからイメージとだいぶ違って戸惑う。
「いや〜乱世乱世」
さっきの奴らの喋り方がうつっていて少しだけ残念になっているけど、間近で見るともっと可愛らしい顔をしている。こんな可愛らしい子の隣になれるなんて僕は本当にラッキーだなぁ。
「改めまして、無津呂依子ですぞ。よろしくね」
手を差し出してきた。これは握手をしていいっていうこと?!こ、こんな可愛い子の手に触れてもいいのかな。可愛い子の手ってどんな感じなんだろう。やっぱりスベスベしているのかな。
「あ、握手、変です?」
「ううん、そんなことないよ!!」
手を出そうとした途端だ。
「痛っ」
シャーペンが手に刺さっていた。異端審問会の仕業だな!?
「ど、どうしたの?」
「あ、ごめん。静電気がね」
「ああ、静電気!バチバチバチ」
無津呂さんの手に刺さったらどうするつもりだったんだろう。と思って飛んできたシャーペンを見ると持ち主はムッツリーニのようだ。奴が間違って無津呂さんの手にシャーペンを飛ばすはずがない。
「はい、ムッツリーニ。君のシャーペンが偶然僕の手に飛んできたから返しに来てあげたよ」
「……すまない」
僕らの間に火花が飛び交うくらい、睨み合って自分の席に戻った。席に戻ると隣で無津呂さんは髪の毛を梳かしていて、それはまた人形のようで素晴らしい。
そういえば、無津呂さんの座っている席ってこれからの時季はとても熱いんだよなぁ。
「あ、そうだ。無津呂さんの席ってこれからの季節、日差しがすごいから僕と席の位置交換しよう」
「いやいや、暑いですよ、君も。だから私ここで平気!」
「これからもっと暑くなるんだよ!」
本当は僕がそこの席だったんだけどね。最近暑くなってきたから横にずれたんだ。まさかこんな
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