暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico38-A竜の終焉 〜BADEND〜
[12/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
秘が放たれてる。

(あぁ、そうか。複製されてブレイザブリクから具現化された物は神器化するんだっけ)

なんの変哲もない普通の武器でも、一度“神々の宝庫(ブレイザブリク)”に登録されて具現されれば、神秘を含んだ魔力で構築されるため神器化する。“トロイメライ”も例に漏れずに神器化しちゃってるわけだ。

「イリス。苦しくないか? 」

『えっと・・・うん、ちょっと』

ルシルの問いに答えるイリス。ちょっと、って言ってるけど、声色からして無理してるって判る。私はすぐに「やっぱダメ!」“トロイメライ”をルシルに押し返す。ルシルは受け取った“トロイメライ”を肩に担いで「そういうわけだ。リンドヴルム首領も俺ひとりでどうにかする」そう言った。

『これくらい・・・!』

『へ・・・?』「ん?」

右手が勝手に動いてルシルの手から“トロイメライ”を奪い取った。イリスに体の支配権が戻っちゃった。ルシルが「返すんだ!」取り返そうとするけど、イリスは「大丈夫だから!」返そうとしないで、あろうことか鞘に刀身を納めた上で局の制服であるブラウス、さらにその下に着てる下着のキャミソール内に“トロイメライ”を突っ込んだ。

「取れるものなら取ってみなさい! 出来るならねルシル!」

ちょうど握るための柄が胸の間。イリスから“トロイメライ”を取り戻すためには、ルシルが下着であるキャミソールの中に手を突っ込み、柄を手に取って引き抜く必要がある。

(こ、これは! 下手に手を突っ込めばセクハラと見なされ、ルシルはイリスに弱みを握られることに! でも、手を突っ込まないと取り返せない! イリス、なんて恐ろし――)

「あーらよっと」

「ひゃあん!?」

ルシルは一切の躊躇なく“トロイメライ”をイリスのキャミソールの中から引き抜いた。うん、ブラウスの裾から飛び出してる鞘の方を掴んで引っ張りだすことで。そうだよね。“トロイメライ”はイリスの身長――138cmに合わせて1mほどの長さになってる。柄が胸の合間に来るようにすれば、必然的に鞘が服から飛び出すもん。そっちから抜けばそりゃ簡単だよね。

『あ〜ん、シャルロッテ様からもルシルを説得してくださいぃ〜』

胸から“トロイメライ”を無理やり抜かれたためかペタンと女の子座りしてるイリスの体の支配権がまた私に戻った。

「ええ〜・・・」

今度はイリスじゃなくてルシルを説得しなければならなくなった。

「あのさ、ルシル。イリスが使っても良いって言ってるんだから、その・・・」

『ルシルぅ〜、お願いだよ〜』

私とイリスからの説得を続けることまた数分。ルシルはようやく「判った」折れてくれた。

「騎士シャルロッテ。いいですか、トロイメライを使うのは本当に危険な時だけです。
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ