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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico38-A竜の終焉 〜BADEND〜
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テ。あなたがイリスの体を借りて魔術師化したとしても、神器を扱うその大きな負担はイリスの体に掛かります。魔術師としての観点から、カローラ姉妹は魔力炉(システム)機能を有したリンカーコアを持っているので高位の武器型神器も使えます。ですが、イリスのはあくまでリンカーコア。ハート3に決定打を与えられるだけの高位神器の使用は危険です。神秘カートリッジとドラウプニルだけでなんとかしてほしいとしか・・・」

『シャルロッテ様、ルシル! ちょっといいですか!』

「なに?」「なんだ?」

『シャルロッテ様、神器使ってください! ルシル、神器貸して!』

「なぁ、イリス。さっきの話は聞いていただろ? 武器型の複製神器は補助系の神器以上に神秘が強い。君がフィレスくらいの歳ならリンカーコアでも多少の負担はあるだろうが使えると思う。しかし今の未成熟な君の体やリンカーコアに与える負担はかなり大きい。下手をすれば数日、いや数ヵ月くらい魔法が使用できないかもしれない」

『でも・・・。あ、断刀キルシュブリューテも神器なんだよね! わたしの体でも十分使えたじゃない!』

「神器としての能力を解放しなかったからだ。だからやめろ、イリス。君には無理だ。今の君に神器は・・・使えない」

確かにアムティス戦の時は魔力不足だったから、“キルシュブリューテ・レプリカ”を解放できなかった。だから使えたしそんなに負担も掛からなかった。呆れと心配、両方の感情でイリスを諭すルシル。で、私と言えばあまりの自分勝手さにヘコんでた。魔術師化できるから、私が戦うから、そんな事ばかり考えてイリスの体のことをスルーしてた。

「『ごめんね、イリス。私・・・』」

口頭と念話両方でイリスに謝ったら『謝罪は無用なのです! ルシル、それでも良いから神器貸して!』って彼女の意思は私以上に固かった。それから数分、ルシルと私で説得をしてみたんだけど、イリスは神器を使うって言って聞かない。

「・・・はぁ。我が手に携えしは確かなる幻想」

ルシルが詠唱。そして右手に「っ!!」とても懐かしい一振りの刀が現れた。鼻の奥がツンっとなる。

『ルシル。これ、神器? どう見てもアームドデバイスなんだけど・・・』

「トロイ・・・メライ・・・!」

震える両手でルシルの手から“トロイメライ”を取って、鞘から刀身を半ばくらいまで引き抜く。綺麗なラピスラズリに輝く刀身に目が奪われる。

『トロイメライ・・・? それがこのデバイスの銘ですか・・・?』

「ええ」

“トロイメライ”。私の最初で最後のデバイス。“界律の守護神(テスタメント)”だった頃、先の次元世界で私と短い時間ながらも共に戦った相棒だ。ただのデバイスだった“トロイメライ”だったけど、この“トロイメライ”からは強力な神
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