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Sword Art Online 月に閃く魔剣士の刃
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「…………!」
外界と隔絶されたどこか。
そこに響くのはポリゴンの弾ける音。
剣の風切り音。
地を踏みしめ飛び込む脚さばきの音。
そして、何より――――
蹂躙されていく
魔物
(
モンスター
)
達の断末魔だった。
全神経を、あらゆる思考回路を、全身の感覚の一片すらも余すこと無く、ただひたすらに避け、受け、弾き、流し、そして斬るために使う。
影の如く身を捌き、迫り来る刃を縫うように掻い潜り、あらゆる姿勢から繰り出される一撃。その剣が描く弧は刀身の蒼さと相まってまるで蒼い三日月の如き残光を残していた。
そしてその軌道上にいる如何なるものもそれを止めることは叶わず、間合いを許した刹那に切り裂かれる様子は儚さすら感じさせる。
同時に、散りゆくライトエフェクトと蒼い残光、そしてはためくマントと相まってまるで舞を思わせる美しさを持っていた。
「……ある程度は予測していたが、これは確かに想定が甘かったか」
そことは別の何処かからモニター越しに剣舞のような戦いを見ていた男が静かに呟く。
「さて、何処まで伸びるか……」
別のモニターに表示されている何かのデータと戦いの様子を映しているモニターを交互に見ながら、男はデータを取っていく。その口元がほんの少し、喜色で釣り上がっていたのを知るものは居ないだろう。
男が満足気に口元を綻ばせたその時、モニター越しの剣士の動きが止まった。
――――そろそろ、ヤバ……い……
体が少しづつ動かなくなっていくのを感じる。
剣が重い。
視界がやけに揺れる。
敵を断ち切る瞬間の感触も徐々に響いてきている。
そして何より、思考が上手く回せなくなってきていた。
目の前で獲物を振りかぶったリザードマンを二体まとめて斬り捨てた所で、大きく後方へと飛び退き距離を取る。着地の衝撃がズシンと下半身に響くのを感じながら、剣を地面に突き立てて杖代わりに身を預けた。
肩で息をしながら前を見やると、時折霞みかける視界にバラエティ豊かな敵が映った。
「ッ! まだ、か」
アイツの説明から推測すれば、まだまだ半分といった所か。負荷テストか耐久テストだろうし、覚悟はしていたが流石にキツい。
だが、こちらもこちらでタダで戻るわけにはいかないし、何よりも、
「諦めるなんて性に合わない、しなっ!」
突き立てた剣を抜いて正眼に構え直す。
ぎりっと奥歯を噛み締めて意識を戦闘へ集中する。
突っ込むために体を少し沈める。同時に相対していたリザードマンも得物を振りかぶると、両者示し合わせたように同時に飛び込んだ。
地を這う様に突っ込んで、間合いに入った瞬間に跳躍しつつ反転するように回転しながら剣を振り抜いた。
その一撃がリザー
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