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リリなのinボクらの太陽サーガ
閃光
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明します」

一旦深呼吸した騎士カリムとシスター・シャッハから、無理をして動けないフェイトと彼女を見守るアルフが病院のシェルターに避難しており、何を思ったのかプレシアがどこかへ向かったとか、市民の避難所の位置や戦況などの詳しい経緯など、とにかくこちら側で起きた出来事を全て教えてもらう。それで、まず管理局と聖王教会の精鋭が乗り込んだ戦艦で集中攻撃するという作戦だが、海上まで戦域が移動した事で戦況までは把握できていないらしい。市街地には他の局員達が分散して各地を守っており、戦艦に乗らず今ここに集合している聖王教会の騎士達もこれから配置に着くべく移動する予定だったようだ。

「ふむ……治安維持を目的とする組織としては正しい行動だろう。しかし今回はあまり有効とは言い難い」

「どうしてですか?」

「魔力吸収を抑えたとはいえ、ファーヴニルには更に厄介な吸収対象がある。言語吸収……即ちミッド語やデバイス語などを奪われる訳だ。言葉を失った人間は“退行”し、人形のように何も考えられなくなる。何もわからず、何も思わず、何も感じられない。そうなってしまえば戦う以前の問題になってしまうのだ」

「そんな……! ファーヴニルが言語を吸収するなんて誰も知らないわ! まさか前線の皆はもう……!」

「いや、違う。魔力吸収の範囲もそうだが、ファーヴニルの吸収は世界中に及ぶらしい。よっておまえ達が会話している以上、ミッドチルダで言語吸収はまだされていない事になる。流石に前線の連中がどうなっているかまでは知らんが」

「ファーヴニルにとって、吸収はあくまで一つの攻撃手段ですからね。訪れていきなり放ってきた破壊光線とか、巨体を活かした体当たりとか、反撃の方法は明らかに豊富です」

「だろうな。故に吸収の要となるレアメタルの角を何より先にどうにかするべきなのだが、ラジエルとの連絡がつかなかった以上、仕方なかったようだな。それにしてもここにきて何故まだ言語吸収を行っていないのか疑問だが、今は置いておこう。それで、ヤツの封印方法は見つかったのか?」

「それが……サバタさん、見つかった事は見つかったのだけれど……」

「?」

言いよどむ彼女を黙って待っていると、カリムは意を決して封印方法に関する大きな問題を話してくれる。前回の覇王の時、ファーヴニルの封印を施したのは“月詠幻歌”と呼ばれるニダヴェリールに伝わる古歌なのだが、ニダヴェリールが崩壊してしまった事で紛失してしまった事を、まるで自首するような表情で伝えてきた。

「ごめんなさい……私達は間に合わなかった。ここまでしかたどり着けなかった……。封印方法がどんなものなのか見つけられても、誰も使えないからどうしようもなかった……」

「この後も皆さんは何か他の封印方法が無いか、無限書庫でずっと探
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