第四十二話
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う」
ほんのりを顔を赤くして、鶴姫ちゃんの言葉を素直に受け取ったアニキが何だか可愛い。
「くれるんなら、ちゃんと今度は使い方を教えて下さい。でないと、ゴミなのか贈り物なのか分かりません」
「お、おう……分かった」
これはもしかして、上手くいくか? カップル成立か!? アニキ、頑張れ! 押せ、押すんだ!!
「というわけで、言いたいことは以上です。勝負の途中ですから、先に行きますよ!」
「へ? え、ちょっ」
家康さんにお礼を言って、とっとといなくなってしまった鶴姫ちゃんを止めることも出来ず、
アニキはただ見送るしかないといった様子で佇んでいた。
その情けない様子に堪えきれずに家康さんが笑い転げている。
私も悪いとは思ったけど、もう我慢の限界で同じように大笑いしてしまってアニキに涙目で怒鳴られてしまった。
「だ、だって……もっ、元親が、元親がぁ……あっはっはっは!!」
「アニキが可愛過ぎるんだもん! あはははは!!」
「うっ、煩ぇ! 笑うな!!」
もー、不器用なんだから。本当、孫市さんに恋の行方を調査してもらって結末を教えてもらおう。この恋の行方は気になる。
「ところで、元親……こちらは?」
孫市さんと同じような感じで、しかし笑いすぎて零れた涙を拭いながら私を見る。
「おう、こいつは小夜って言ってな。あのザビー教に捕らえられてたところを偶然拾ってよ。
奥州に帰りたいってんでここまで送ってきたんだ。家康、そういうわけだから、無事に通れるようにしてやっちゃ貰えねぇか。
俺は奥州には寄らねぇからよ、頼めると助かる」
アニキの説明に、私は少し驚いていた。
事実を話されると正直困ると思っていたこともあったんだけど、私の不利にならないようにと配慮して話してくれて
改めてアニキの懐の広さを知ったような気がする。まぁ、恋に関してはヘタレの域を出ないけど。
「ザビー教にか……それは苦労したんだな。分かった、元親の頼みだ。
……まぁ、奥州まで送ってやることは出来ないが、国を無事に抜けられるようにはしよう。
だが、今奥州へ向かうのは少し危ないかもしれないぞ」
「危ない?」
「小田原攻めに豊臣が動いていてな、どうも豊臣を狙うべく独眼竜が動こうとしているという情報を得ている。
今から向かうと小田原攻めに巻き込まれる可能性も高い……しばらく、落ち着くまでは何処かで宿を取った方がいい。
何ならワシが手配して」
「いえ、ありがとうございます。なら、すぐにでも戻らなきゃ」
豊臣が今どの程度の力を持っているのかは分からないし、BASARAではどういう流れになるのかも知らない。
けど、一つだけ可能性として有り得るの
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