第四章
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「だからいいな」
「よし、それじゃあ」
「そっちも何とかして」
「そして最後は」
「お客さんはだ」
最後の問題はというと。
「どうしたものか」
「追い出すしかないんじゃないか?」
「明らかに迷惑行為だろ」
「串カツ屋で二度漬けとかな」
「皿に痰吐くこともな」
「ああ、ちょっと家族で相談だな」
その客についてというのだ。
「とにかく問題解決だな」
「そうしないとな」
「このままじゃどうしようもないから」
「阪神も勝たないと」
「便秘は出して猫は大人しくさせて」
「客は迷惑行為を止めさせるか出入り禁止」
「そうさせるか」
こうしたことを話してだ、美作はこの日は憮然としたまま部活でベースを弾いてだった。そのうえで家に帰った。そして。
次の日だ、彼は満面の笑顔で部活に出て言った。
「いやあ、よかったよかった」
「ああ、阪神勝ったな」
「巨人に三十点差つけてな」
「しかも藤浪完全試合」
「落語家くずれで他人の飯漁るしか能のない奴が激怒してたな」
自称野球通、実は権力者に媚びているだけの歩く反面教師もだ。
「凄かったな、そっちも」
「オーナーも激怒しててな」
「巨人は三年連続最下位確定」
「阪神はこの勝利で首位奪還出来たな」
「しかもな、いやあ出たよ」
今度はだ、美作は自分から言った。
「遂にな」
「ああ、出たか」
「それはよかったな」
「便秘解消か」
「もりそばとアイスで」
「この二つの組み合わせはな」
それこそ、というのだ。
「やっぱり最強だよ」
「お通じにはか」
「そんなにいいんだな」
「牛乳やサツマイモよりも」
「さらにか」
「ああ、本当にな」
それこそとも言った彼だった。
「俺にとっては最高の薬だよ、トイレから出た時の感動っていったらな」
「まあな、わかる奴にはわかるな」
「それって最高だよな」
「十日出なくて出たらな」
「もう最高だな」
「夢みたいな気持ちか」
「それで猫もどうやらな」
第三の悩みはというと。
「これで大人しくなるな、多少でもな」
「それで昨日はか」
「大人しかったんだな」
「ああ、ずっと寝てたよ。寝てたら可愛い奴なんだよ」
「暴れないとか」
「それでか」
「そうだよ、それで最後のお客さんはな」
その最悪のマナーの客はというと。
「他のお客さんから追い出されたよ」
「そうなったんだな」
「他の人からか」
「昨日も来たけれどな」
それでもだったというのだ。
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