第十五話
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つ口には出さないでおく、今のフランにはどことなく言い返せない雰囲気が出ていた。
こんな事有ったなぁなんて、デジャブを感じつつも自分でも良くわからない対抗意識の元“真面目な雰囲気”を出してみた。
まぁ、実際にある程度の真面目な話をする訳だしおかしい事は何も無い訳だ。
「ま、ここからは少し真面目な話だ。フラン、何で“俺等”が外に出てるか解るか?」
分かるとは思えないと言う慢心から出たウザったらしい笑みを浮かべ問い掛ける。
───フランの俺を見る目が汚物を見る様な目で泣きたくなったのはここだけの話だ。
「何でって……………………あれ!?何で月華が出れてんの!?」
「ええ!!其処から!?」
どうやら俺が出れてんのに素で気付かなかったらしい。
何とも言えない空気の中、俺は一応自分が気が付いた所から今、この時までの説明をフランへした。
「……狂気の能力なんて……そんなの有ったの!?それより妖怪発生を利用して一妖怪として出現するなんて馬鹿じゃないの!?」
馬鹿にされたでござる……(´・ω・`)
だが、かなり部の悪い賭けだったのは事実だった訳で、馬鹿と罵りながらもその声音には怒りの色が見えた。
「悪かったよ……フラン。本当にごめんな?」
怒られるのも怖いが、それ以上にフランに心配をかけたことについて俺は深く頭を下げた。
そして────フランは目に涙を浮かべてこう言った。
「ううん!お帰り、月華!!」
この───懐かしく感じる感覚は、もしかしたら気のせいじゃ無いのかも知れない。そう思ったのだった。
「で、フランにもう一人の“あの女”に似た貴女?どういうことなのか詳しく説明をしてもらいましょうか?」
『貴方、私が居る事忘れないで欲しいんだけど?』
…………大事な方々忘れてたよ
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