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フランの狂気になりました
第九話
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を合わせる様に膝を曲げて話し始めた。

「いいですか?私はレミリア様とフラン様の従者です、従者である私はお二人を守る義務が有ります。守る理由が有ります。例え無様でも、泥臭くても、這いつくばってでも、生きることに全力になって下さい。私が足止めします、ですから、その隙にお二人には逃げて欲しいです」

めーりんは真剣な表情でそう言うと、ゆっくりと立ち上がり、「お願いします」と一言言って正面玄関まで向かってしまった。

その場には私と、おねぇ様が残された。





──────────────────────





門の前、私は妖怪達の大群の目の前に居た。

「おい!其処の貴様!其処の舘に居る二人の吸血鬼のガキを出してもらおうか!!」

大群の中の一人が前に出て来ると、私を指さして言った。
そいつの後ろに居た多数の妖怪達も便乗する様に、騒ぎ始めた。正直耳障りだ。

「………何故私が此処を通す必要があるんだ?」

私は敢えて不敵な笑みを作って言った。
これは相手の挑発、もしくは多少の警戒を抱いてらう為のものだ。
だが、まぁ警戒はしないだろう。数千対一の数の差、大抵は哀れみの目を向けられるだけだと思う。
相手には私の笑みはどう写っているだろう?
目の前の数千の大群にはどうやらまあまあ頭の回転の良い奴も居るようだ。僅かながら瞳に警戒の色が浮かんでいる。だが、残りは嘲笑と哀れみの目が私に向けられていた。

そして、私に話しかけてきた妖怪も私をきょとんとした目で見ると、声高らかに笑い声を上げて笑った。

「がっはっは!!貴様、気でも狂ったか?我々と貴様、差は歴然であろう?その様な笑みを浮かべた所で、我々に危機感を与えるなど不可能な事よ!」

妖怪は、今度はまるで諭す様に言葉を繋ぐ。

「なに、心配するな。大人しく吸血鬼の場所まで案内すれば命は取らん。それに、我々の仲間に加えてやろう。どうだ?良い話だろう?」

妖怪はそう言って私に手を差し伸べてきた。
どうやらこの手を取る事がさも当然の事だと言わんばかりのドヤ顔を決め込んでくる。

「………解りました」

「うむ、懸命な判断だ。さて、さっさと吸血鬼の居場所をおし──────」

「あなた達と相容れない事が」

───閃光
私が先ほどから溜めて、練りに練った“気”が目の前の妖怪ごと、後ろの大群を分断する様に放出した。
そして、私の前方から妖怪が消え去った………。

「なっ…………」

残った妖怪達から狼狽の声が聞こえる。

取り敢えず、先手は頂いた………。

「か……かかれぇ!!あの妖怪を、殺せぇ!」

誰かがそう叫んだ。それと同時に残った妖怪達が私に向かって来た。

さっきので、かなり消耗してし
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