第六話
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
表情が凍るようになくなっていき、そのままふらつく足取りで地下へ戻って行った後ろ姿。
もしも能力を使って真実を知ろうとしなかったら……私は今もフランを恨み、憎んでいただろう。
…………だが
この屋敷“紅魔館”の当主となった今、地下で妹が一体何をしているのか調べる必要がある。
レミリアは大きくため息を吐くと、大量の砂埃を上げる地下への階段を下り始めたのだった。
──────────────────────
「なーいーよー!!」
フランは大声を上げた。
月華を何とか出来そうな本が見つからないのだ。
実際はまだ本棚の半分も調べて無いのだが………本棚の大きさもだが、数も数なのでやる気が無いに等しい状態なのだ。
(誰かに手伝って貰おうか?でも誰に?)
フランがそう考え出した時………。
「何なのこれ!?」
後ろから聞き慣れた、でも最近聞かなかった声が聴こえた。
「ちょっとフラン!?何やってるの!?」
(おねぇ様?………ちょうど良かった?)
レミリアは背筋に何かを感じた。
「何で私がこんな事を…………」
「もー!おねぇ様さっきからそればっか!」
「あははは………」
地下、『図書室』
ここで、この屋敷の現当主、その妹、そしてメイド長が本棚から本を抜き出しては表紙を見てしまう。
この作業をひたすら繰り返していた。
現当主、私ことレミリア・スカーレットがこの部屋に入った時、本棚から出しただろう本の上で寝そべっていた妹を発見した。
彼女が自分を見たとたん何故か背中に嫌な汗が流れた…………。
残念なことにその“嫌な汗”は大当たりになってしまった。
あれよあれよという間に気づけば私もメイリンも、フランの手伝いをさせられていた。
だが、何故フランは『精神異常者の治し方』の本なんて探してるのかしら?
と言うかそもそも図書室ここにそんな本は無かったと思うけど………。
たしか、此処は魔道書位しか…………いや、黙ってましょう。
それにしても…………フランったら物の探し方が下手ね。探すって言うより散らかしてるだけな気もするし……………。
全く………一体誰が片づけると思ってるんだか…………メイリンが大変じゃない。
私?私は片付けないわ。だって当主だし。
ほら、片付けはメイドの仕事じゃない?メイリン達の仕事を取るわけにも行かないからね?
別に私がやりたくない訳じゃないよ?本当だよ?
「ああっ!!」
突然フランが大声を上げた。
「おねぇ様!めーりん!!こっち来て?!!」
すると、フランが私達を呼ぶ。
私とメイリンは、顔を見合わせるとフランの声が聴こえた方へむかった。
そこには
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ