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フランの狂気になりました
第六話
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表情が凍るようになくなっていき、そのままふらつく足取りで地下へ戻って行った後ろ姿。

もしも能力を使って真実を知ろうとしなかったら……私は今もフランを恨み、憎んでいただろう。

…………だが
この屋敷“紅魔館”の当主となった今、地下で妹が一体何をしているのか調べる必要がある。

レミリアは大きくため息を吐くと、大量の砂埃を上げる地下への階段を下り始めたのだった。



──────────────────────



「なーいーよー!!」

フランは大声を上げた。
月華を何とか出来そうな本が見つからないのだ。
実際はまだ本棚の半分も調べて無いのだが………本棚の大きさもだが、数も数なのでやる気が無いに等しい状態なのだ。

(誰かに手伝って貰おうか?でも誰に?)

フランがそう考え出した時………。

「何なのこれ!?」

後ろから聞き慣れた、でも最近聞かなかった声が聴こえた。

「ちょっとフラン!?何やってるの!?」

(おねぇ様?………ちょうど良かった?)

レミリアは背筋に何かを感じた。





「何で私がこんな事を…………」

「もー!おねぇ様さっきからそればっか!」

「あははは………」

地下、『図書室』
ここで、この屋敷の現当主、その妹、そしてメイド長が本棚から本を抜き出しては表紙を見てしまう。
この作業をひたすら繰り返していた。

現当主、私ことレミリア・スカーレットがこの部屋に入った時、本棚から出しただろう本の上で寝そべっていた妹を発見した。
彼女が自分を見たとたん何故か背中に嫌な汗が流れた…………。
残念なことにその“嫌な汗”は大当たりになってしまった。

あれよあれよという間に気づけば私もメイリンも、フランの手伝いをさせられていた。

だが、何故フランは『精神異常者の治し方』の本なんて探してるのかしら?
と言うかそもそも図書室ここにそんな本は無かったと思うけど………。

たしか、此処は魔道書位しか…………いや、黙ってましょう。

それにしても…………フランったら物の探し方が下手ね。探すって言うより散らかしてるだけな気もするし……………。
全く………一体誰が片づけると思ってるんだか…………メイリンが大変じゃない。

私?私は片付けないわ。だって当主だし。
ほら、片付けはメイドの仕事じゃない?メイリン達の仕事を取るわけにも行かないからね?
別に私がやりたくない訳じゃないよ?本当だよ?

「ああっ!!」

突然フランが大声を上げた。

「おねぇ様!めーりん!!こっち来て?!!」

すると、フランが私達を呼ぶ。
私とメイリンは、顔を見合わせるとフランの声が聴こえた方へむかった。



そこには
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