『心を抱く』
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行為そのものは、やっぱり嫌だった。
でも、抱きしめられた状態だと何故か許せた。
温かくて心地よかったから。
愛なんか無いくせに、愛に似た何かを感じてしまうから。
たとえ捌け口だとしても、今の此の時間だけは必要とされてる。
此の体温が生きてると感じさせてくれる。
役に立てている。
そう思うと、心が温かくなるような感覚に陥った。
あるお客さんが言った。
『女の子を抱くときは、心を抱きしめてあげることにしてる。体だけ抱いても愛は伝わらないから。』
なるほど...
だから心が温かいのか...
危うく騙されかけた。
『いやいや、そんなんゆっても心なんか抱けんよ?』
『でも、優しく抱きしめられると安心する?しない?』
『...する』
『そーゆうこと♪』
あまり理解は出来なかったけど、言葉にしてどうこうじゃなく、理屈じゃないんだなと納得はした。
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