第五話
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ンドール。これに懲りたら…………いや、良い。フランドール、完結に言うぞ──────』
そして、この男は親として子供に絶対に言ってはいけない言葉を使った。
『────死ね。我の為に、家の為に………な?』
─────────────あ゛
『……………な、んで……?』
『決まっているだろう。お前は危険だ。お前の能力が、存在が危険なのだ。だから、今ここで───』
『あ、あああ、ああああああ』
『───死ね』
ああああああああああああああああ!!
フランの意識が自己防衛の為に意識を閉じた。
そして、同時に俺が表に出てくる。
「さらば、フランドール!!」
目の前の男の手にはいつの間にか高密度の魔力弾が作られていた。そして、俺に向かって魔力弾を飛ばして来た。
「あああああああああああ!!」
俺の中で何かが弾けた。
そして、それと重ねて迫っていた魔力弾と男の頭部が同時に弾け飛んだ。
返り血が身体にふりかかる。
こんな男の血液がかかるなんて気持ち悪い。身体にかかった血を払っているとフランの髪の毛が伸びている事に気づいた。
ちょうど精神世界の俺と同じ位だ。
今度はフランの母親に向く。
「…………貴女は………誰かしら?」
「…………………」
「何者かと………聞いてるのよ!」
「…………………」
俺は無言を通した。
「質問に答えなさい!“私の”フランに何をした!?」
“私の”だと?
どの口が言う?
女の左腕が弾けた。
女は声にならない絶叫をあげる。
「耳障りだ。黙れ」
そう呟く、すると女は吐血した。
それから女の喉からは空気しか出てこなくなった。声帯を“壊した”それだけだ。
「………フランはお前のじゃない。お前はフランにとって只の障害だ。生きる上での障害はください超えて行けばいい。だが、超えられない障害は?」
俺は女の目の前までいって、耳元に囁く様に言った。
「“壊す”しか無いだろう?」
そして、女の心臓と脳が、体内で弾けた。
─────────────────────
親………殺し………。
この言葉は俺に言われたんじゃ無い。“フラン”に言われたんだ。
この二人を殺したのはフランじゃない俺だ。
だが、このレミリアであろう少女は俺の存在を知らない。
俺が、勝手に暴走して勢いでこの二人を殺したせいで…………フランを……フランを親殺しにしてしまった。
ピシッ
俺の一時の怒りでフランと目の前の少女から親を、フランを親殺しに………。
ピシッピシピシピシ………
“俺のせいで”
この瞬間、俺中で何かが壊れた。
―――――――――――――
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