Fate/stay night
1134話
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ているような人物なら、すぐに誰かが分かりそうなものだけど」
「よく考えてみれば、アークが箸を自由に使えるってのも日本のその……英霊? とかいうのだからじゃないのか?」
一緒に食事をした時の様子を思い出したのだろう。綾子が首を傾げながら尋ねてくる。
だが、俺はそれに対して首を横に振る。
「その辺の知識は、凛に召喚される時に聖杯から得た知識だろうな。疑似記憶みたいな。……疑似記憶?」
ふと、自分で口にした言葉を不思議に思う。
普通、疑似記憶なんて言葉は使わない筈だ。なのに、今は全く何の躊躇もなく俺の口からその言葉が出てきた。
もしかすると、この疑似記憶って奴は俺の記憶に何か関係してるのか?
疑似ってあるくらいだから、つまりそれは偽物なんだろうけど……
「ふーん、記憶を詰め込まれてすぐに使えるんなら、それは確かに便利よね。授業内容とかも自由に覚える事が出来れば、かなり助かるんだけど……って、こんな身体になったんだから、大学になんか行けないか」
「そうでもないだろ。身体を動かす時に自由に加減が出来るようになれば問題ない。吸血鬼とかみたいに、日光に弱いとかそういう弱点がある訳じゃないし」
「……そうなのか?」
尋ねる綾子に、凛は頷く。
「まぁ、綾子の場合は受肉してるから魔力の消費そのものは少ないし、アークエネミーが近くにいる限りは多分大丈夫じゃない?」
「となると、あたしは遠坂と同じ大学に行くしかない訳か?」
「あら、私は多分外国の大学に進学するわよ?」
「ちょっと待て! じゃあ、あたしも外国の大学に行かなきゃいけないのか!?」
「それはやめておいた方がいいでしょうね。私が行く大学はロンドン塔……簡単に言えば、魔術協会の経営する大学よ? そんな所に半サーヴァントの綾子が姿を出そうものなら、以前にも言ったように封印指定にされるわ」
「じゃあ、どうしろってのよ……」
溜息を吐く綾子。
そんな綾子に、凛は小さく笑みを浮かべてから肩を竦める。
そんな大袈裟な真似をしても胸が揺れないのは、冬服の影響か……それとも揺れるだけの大きさがないからか。
……後者だな。
2度夜を共にした経験から綾子と凛、2人の胸の大きさを思い出していると、不意に凛がジト目をこちらに向けてくる。
「アーク、あんた何か不愉快な事を考えてない?」
「いや、別に?」
凛と暮らすうちに、この辺の誤魔化し方は上手くなってきたと自分でも思う。
それでもこのままだといらない突っ込みを受けそうだったので、話を誤魔化す意味でも、元に戻す。……本末転倒か?
「ともあれ、だ。麻帆良ってのが何を意味しているのかを調べたいんだけど、この家ってネットとか……」
「あると思う?」
「だよな」
速攻で
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