Fate/stay night
1134話
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ど、綾子の料理は食べた事がないと思ってな。一夜を共にした相手だ。その手料理を食べてみたいと思っても当然だろ?」
ぐほっ、と。
俺の言葉に一瞬噴き出しそうになる綾子……と凛。
それでも何とかそれを阻止すると、紅茶を飲んで落ち着かせる。
「アークッ、あんたいきなり何を!」
「全く。綾子はウブな乙女なんだから、あまりからかわないでよね。……まぁ、もう乙女じゃないけど」
「遠坂! あんたも自分だけ関係ないって顔をしてるんじゃない!」
凛と綾子のやり取りが数分続き、結局は変な事を言った俺が悪いという結論になる。
……いやまぁ、間違ってはいないのかもしれないけど。
「言っておくけど、アーク。確かにあたしはあんたに……その、だ、だ、だ、抱かれたかもしれないけど、別にあんたが好きでそういう関係になった訳じゃないんだからな。その辺を勘違いしないでくれよ」
「そうか? 俺はそれなりに嬉しかったけどな。お前達2人のような美人を抱く事が出来て」
「ぶっ、ご、ごほっ、ごほっ……ちょっと、私まで巻き込まないでよ!」
それから10分程、3人で騒ぎ、ようやく落ち着く。
それを見計らい、用意された紅茶を飲みつつ今回の本題に入る。
「それで、だ。凛と綾子に聞きたいんだけど、麻帆良って名前に聞き覚えがないか? 多分地名か……あるいは、どこか特定の場所を示していると思うんだけど」
キョトン、と首を傾げる凛と綾子。
2人ともが少し考える仕草をしてから、やがて凛が最初に口を開く。
「麻帆良? 麻帆良ねぇ……悪いけど私には聞き覚えがないわ。綾子は?」
「あたしもちょっと聞き覚えがないな。アーク、その麻帆良ってのがどうしたんだ?」
「今日見た夢で出てきた単語なんだよ。多分、俺の過去の記憶……うん? どうした?」
何故か俺の話の途中で思い切り顔を真っ赤に染める凛と綾子。
その赤さは、下手をすれば最初に俺と夜を共にした時と同じか、あるいはそれ以上に真っ赤になっている。
俺の不思議そうな顔に気が付いたのだろう。凛が慌てたように首を横に振る。
「なっ、何でもないわ! そうよね、綾子?」
「あ、ああ。うん。勿論何でもないぞ」
……そう言われてもな。その様子を見る限りだと、絶対に何かあるって感じなんだが。
「まぁ、お前達がそう言うんなら別にいいけど。で、夢でその麻帆良に行くかどうかって話を誰かとしてたんだよ。つまり、その麻帆良って場所が俺と何らかの関係があるのは確実だと思う」
「……麻帆良、ね。言葉の響きから言えば日本語よね? となると、アークエネミーの生前はやっぱり日本で活躍したのかしら? けど、あんなスライムなんてとんでもない宝具を持っていて、バーサーカーに負けないだけのステータスを持っ
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