第七幕その三
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「ここの皆もね」
「ストレスは感じていないわよ」
「僕達大きいけれどね」
「この水槽は私達でも充分な広さだから」
「そう、ストレスがね」
そのことがと言う先生でした。
「一番問題なんだよね」
「心のことが?」
「そうなの」
「そうなんだ、水族館でも動物園でもね」
どちらもというのです。
「狭い場所にずっといて外に出られないからね」
「それがなんだ」
「私達にも問題なの」
「縄張り位の広さがあればいいんだ」
それぞれの生きものの、です。
「それならいいけれど」
「ううん、狭いところにずっといたら」
「それだけでよくないのね」
「そうだよ、どんな生きものもね」
ジンベエザメさん達に限らずというのです。
「狭い場所にずっといてあまり運動出来ないとよくないよ」
「だからこの水槽もなんだ」
「凄く広いのね」
「僕達に他の皆がいても充分過ぎる位に」
「そこまで広いの」
「そうだよ、この学園の水族館と動物園は考えて建てられていて」
どう考えられているかといいますと。
「皆がストレスを感じないようになっているんだ」
「広くなってて快適に運動も出来て」
「そうした風になってるのね」
「だから皆病気になっていないんだよ」
ストレスを感じていないからです。
「もっとも何処か悪い子もいたけれど」
「そうした子はどうなったの?」
「大丈夫だったの?」
「うん、皆重い病でなかったから」
だからだというのです。
「寿命までは安心していいよ」
「じゃあ僕達もだね」
「ここに長くいられるのね」
「そうだよ、快適にね」
ストレスを感じることなく、というのです。
「そうしていけるよ」
「それは何よりだよ」
「今も健康でこれからもならね」
「僕達にとってもね」
「悪いことじゃないわ」
「うん、だからね」
それでとです、また言った先生でした。
「君達も悪い病気はないし」
「安心していいんだね」
「そうなのね」
「うん、身体の外に寄生虫もいないし」
その心配もないというのです。
「君達も大丈夫だよ」
「それは何よりだよ」
「本当にね」
ジンベエザメさん達も先生とお話をして笑顔になりました、こうしてガラス越しの診察も無事に終わりました。
そしてその後で、でした。先生は皆を連れて次に行く場所に向かいながらです。その皆にこうしたことを言いました。
「八条学園は皆にストレスをかけないことと」
「その他にもなんだ」
「考えてあるのね」
「そう、どの場所も清潔にしていて」
生きものが暮らしているそこをです。
「そして虫にも気をつけてるね」
「ああ、寄生虫だね」
「身体の外や中にいる」
「ああした虫達にも」
「そう、食べものにも気をつけて」
寄生
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ