EX クリスマスクエスト 2
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「で?キリト何するんだ、こっちでは」
「とりあえず手分けして食材集めかな?」
ということでアインクラッドの町にやってきた俺たちを待っていたのは輝かしい飾り付けだった。
「クリスマス一色だね」
「いやーきれいだなー」
と、町を歩いていると路地の裏から「助けて・・・」という声が聞こえた。
キリトと顔を見合わせると路地裏に忍び込み、声の出所を探る。
「「いた・・・」」
二人同時に見たものは一人の女の子を取り囲んで恐喝している二人の男の姿だった。
「よこせっつってんだよオイ!!」
「人の話しきいてんのかゴラ!!」
俺たちは音を立てずに忍び寄ると俺が右側を、キリトが左側を蹴り飛ばした。
さて、ここで問題です。
二人仲良く並んでいる右側の人間を左に、左側の人間を右に蹴り飛ばしたらどうなるか。
答えは簡単。衝突する。
ごん!!といい音を立てながら衝突した男たちの間をすり抜けるように手を伸ばし女の子を引っ張ると
そのまま後ろを振り向かずに駆け出した。
「まて!!」
「捕まえろ!」
などという声が後ろで聞こえたがそれすらも無視して路地裏から表通りに抜けるととりあえず息をついた。彼らも衆人環視の場では襲ってこないだろう。さすがにリスクが高すぎる。
飾り立てられたベンチに少女を座らせると俺たちはおもむろに切り出した。
「ごめん、勝手にここまで走らせて」
「あ、い、いえ。ぜんぜん大丈夫です。ありがとうございます」
「不躾かもしれないけど何だったの?今の」
「あ、え〜っと・・・」
視線をさりげなくそらし少しうつむく。
なんとなく罪悪感を感じて俺は謝った。
「ごめん。教えたくないことならいいんだ」
といおうとした瞬間
「し、信じてもらえますか?」
と少女が先に言葉を発した。
「え、あ、うん。大丈夫だけど・・・」
「こ、これ見てください」
そういって彼女が見せてきたのは一つの剣型アイテムだった。
「これは?」
「私が五層を攻略しているときに見つけたアイテムです。どうやらこれがあのうわさのクエストのキーアイテムらしいんです」
「あのうわさのって・・・経験値が大量にもらえるっていうあれ?」
「はい」
あのうわさのクエストとは最近発見されたという期間限定クエストのことだ。
アイテムを手に入れるのが難しいがクリスマスの日にとあるアイテムを三層にいる老人に渡すと大量の経験値に加え、限定武器がもらえるというクリスマスプレゼント的なクエストだった。
「どこから聞きつけたのかわかりませんがさっきの人たちが来てこれをよこせって」
「ふーん・・・」
とここで疑問が生じた。
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