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Unlimited・Oratoria
一話 プロローグ
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ようにすぐに戻る。予想よりステータスが低かったとかかな?
俺はその様子を見て、スッとテューの手から紙を抜き取ろうとする。気付いたテューは抵抗するが、遅い。そして、俺の手に紙は渡ってしまう。



神無奈(カムナ)

Lv.1

力:F 389

耐久:G 298

器用:G 221

敏捷:E 416

魔力:E 493

《魔法》



《スキル》
【*****】


その紙には苗字が無かった。そういえば俺は、物心つく前から一人で捨て子と言う扱いになっていた。つまり、両親を知らないから苗字が無いのだ。容姿が良かったのと素直だったのが良かったのか俺は養子として引き取られ、俺は育て親の愛情を一身に受けて育った。一応、育て親の苗字があるにはあるのだが、この世界では反映されていないらしい。ちなみに、下の名前は俺が捨てられているときに手に握られていた紙にカタカナでそう書かれていたらしいので、そのまま名前に使ったと言うことらしい。

まぁ、そんな話は今はいい、重要なことじゃない。原作を見ているとわかる、スキル欄の隠蔽(・・)の跡、それに気付かないほど俺は兎じゃな・・馬鹿じゃない。
心を読めるテューにもそれは伝わっていると思われるのだが、俺はあえて聞かない。こういうとき、教えない理由こそ多様だが目的は全て一緒なのだ。
―――教えることが相手のためにならない。むしろ不利益になる。
コレしかない。というかコレであってほしい。面白半分とかこの世界じゃ死ねるから!

「こ、これだけだと、死んでしまうかもし、知れないし・・・君にグ、グリモアを使うよっ!」

何ということでしょう。あの奔放な神様が一転。何が書いてあったんだ?俺のステータス・・・。

―――でもまぁ、グリモアを使ってくれるのはありがたいし。気にしないでおこう。





「ふぅ、怖いなぁ・・・まさか、あれがスキルになっているなんて・・・ハァ」

手に持った先ほどと違う紙をグリモアで寝ている彼の前でそっと開く。そこには、紙の予知で知った魔法と先ほど隠されていたスキルの二つが書いてあった。
魔法のほうは、特に驚きもしない。まぁ、汎用性が高く、将来性も高いというところが少し関心を得たが。
スキルのほうに目を通すと僕は顔を歪ませてしまう。コレが悩みの種になるのは間違いないのだから。
そっと火を作り紙を燃やす。

「聞こえいないだろうけど・・・・君はこっちに来る必要があった。僕の封印を解くとかそういうことではない。――こちらの世界に来なければ、・・・・君は」

と話していて止めた。どうせ聞いていないのだし。言う必要もないだろう。
静かに紙は燃えていく、燃え尽きそうな時、そっと手を離す。火は紙が落ちるのと一緒にゆらゆら
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