『悲しみ』
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家庭でも学校でもない外部との交友関係。
其処で多くの哀しみに出逢った。
楽しいこともあったけど、哀しみの方が上回っていた。
でも、其の悲しみを家庭内に持ち込むことは無かった。
家に入る前には記憶に蓋をする。
其れが習慣になっていたから。
家を出ればまた其の哀しみに襲われる。
意志とは関係なく記憶の蓋が開けられる。
其れは思うより激しいイタミを伴う。
この頃、不整脈や過呼吸、そこからの呼吸困難等は既に起きていた。
だから常に紙袋を持ち歩いていた。
手で覆うだけでも良いけど痺れをきたしてる場合だと無理だから。
ビニル袋はニオイが嫌で紙袋にした。
それに、ビニル袋だと周りにシンナーしてるとからかわれるので面倒になった。
いずれにしても哀しみに浸ってる場所も時間も無かった。
だから何もかもが中途半端でキッチリ受け入れきれてないままだった。
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