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英雄は誰がために立つ
Life18 騎士王の末裔、正当後継者VS受肉ある英霊、叛逆の騎士
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たアーサーの内心は、憤怒に彩られていた。

 「なるほど、尋常な勝負がお望みだったのですね。でしたら――――」
 「能書きはいいから、とっとと来い・・・・・・雑魚・・・!」

 空いている片方の手の動きでも挑発するモードに対して、非常に珍しい位にキレたアーサーが襲い掛かった。

 「言わせておけば――――」
 「だから遅ぇんだよ、ノロマ!」
 「クッ!?ガッ!」

 直進した先にはモードの姿は無く、代わりに後ろから声が聞こえたので振り向くと同時に横薙ぎに切り裂くが、剣は空を切った。
 そしてまたも背後を取られたと焦るアーサーだったが、また剣で斬るのではなく、今度は蹴りで背中を打つ。
 蹴られたアーサーは強烈な痛みと衝撃に襲われたが、どの程度を確認せずにモードを視界に入れて斬りに行く。
 最早意地になっていた。
 こんなアーサーは本当に珍しい。
 そんなアーサーの醜態を見せつけられていた他の者達は、ほとんど釘付けになっていたが、空からの火の息吹が合図に成って時は動き出した。

 「チィィ!」

 日の息吹を出したのは勿論タンニーンであり、標的は美猴だった。
 美猴は、如意棒を大きく長くしてから器用に回転させて、仙術を込めた風を生み出して火の息吹を防いだ。

 「元龍王ともあろうが不意打ちなんて、汚ぇ真似使うじゃねぇか!」
 「ハッ!本当の戦いに卑怯も糞もあるモノか!それに貴様らテロリスト風情に正道で挑めと?笑わせるなよ、猿!!」
 「一々うるせぇんだよ、爬虫類!」

 タンニーンの言葉に言い返しながら筋斗雲に再度乗り込んだ美猴は、再び空へ舞い上がり戦闘を再開させる。
 こうして見事に戦闘が再開した時に士郎は、一誠達を庇う様に前に立ち黒歌を睨み付ける。

 「ノワール――――いや、黒歌だったか。俺もモードと同じように、お前たちの会話だけは耳に入って来てた。お前がどんな気持ちで今日まで生きて来たかは俺の知る由も無いが、俺の後ろに居る3人は大切な友人達だ。それを害すると言う事は、例えお前でもテロリストの一員である以上、俺はお前と敵対する事も躊躇わんぞ?」

 結界破壊に使った突き穿つ死翔の槍(ゲイボルク)を霧散させると同時に干将莫邪を投影した士郎は、後ろの3人を守る様な姿勢で黒歌を睨み付けた。
 士郎の覚悟に後ろの3人は複雑なれど多かれ少なかれの喜悦に満たされていた。
 そして対峙している黒歌は、士郎のリアクションに――――。

 「ぅぅぅに、にゃぁああああぁああああああぁああああああああああ!!!」
 『!!?』

 あまりにショックだったのか、戦闘意思を見せることなくアーサーが開けて来た空間の裂け目目掛けて逃亡を図った。
 その直前に女性陣であるリアスと小猫は確かに見た。
 黒歌
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