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英雄は誰がために立つ
Life18 騎士王の末裔、正当後継者VS受肉ある英霊、叛逆の騎士
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前は黒歌だった筈だ。
 にも拘らず、士郎は彼女をノワールと呼ぶ。
 これは一体・・・?と一誠達が頭を捻っている時に、黒歌は士郎の言葉を肯定する。

 「そうにゃ!数年前に、御主人様達――――シロウとイリヤに拾われた黒猫が私にゃ!」

 黒歌は、士郎にノワールと名付けられてから残してきた妹である白音に対して罪悪感を感じつつも、非常に居心地のいい日々を過ごしていた。
 その当時は、士郎はノワールの事を只の猫では無いと気づいていたが、何も悪さもしてこないので気付かないフリをしていたかつ、念のために魔術回路を一切空けずにいたのに加えて、魔力殺しのペンダントを身に着けていた。
 そんなノワールの怪我が、ほぼ全快状態になった1月の事に悪魔の気配を察した黒歌は、士郎達に迷惑をかけるわけにはいかないと、黙って藤村家の前から姿を消したのだった。

 「そうか、あの時の・・・。だがテロリスト――――」
 「黒歌、美猴、何をしているのですか?」
 『!?』

 空間に突如として裂け目が出来てから、聖剣を携えた眼鏡をかける金髪の青年――――アーサー・ペンドラゴンが現れた。
 それを見かけた美猴が、筋斗雲から彼目掛けて降りて来た。

 「黒歌は遅いし、美猴の姿も無い。もしやと思い駆けつけたら、これですか」

 アーサーは、溜息を吐きながらヤレヤレとかぶりを振るう。

 「一誠、リアス嬢、お前達はそいつに近づくな!持っているのが最強の聖剣と言われるコールブランドだ。喰らえば瞬時に昇天逝きだぞ!!」

 アーサーの携えている聖剣を確認したタンニーンが、注意を呼びかける。

 「うえ!?」
 「あれが・・・!」
 「ハ〜〜〜ン・・・」
 「・・・・・・」

 タンニーンの言葉に思わず警戒を最大限に引き上げる一誠とリアスをよそに、モードと士郎は訝しむ目線を送っていた。
 士郎は、違う世界なのだから史実通りじゃなくても仕方がないのは理解しているが、納得しきれてなかった。
 モードは、士郎とは別にそんな事は如何でも良かった。
 ただ彼女の興味を示しているのは武器では無く、所有者の方だった。

 「それに、その腰の帯剣も聖剣だな?」
 「はい。こちらは最近発見されたばかりの最後にして最強のエクスカリバ―、支配の聖剣(エクスカリバー・ルーラー)ですよ」
 「そんなに言っちまって平気なのか?」

 タンニーンの問いに、正直に説明したアーサーに対して美猴は危惧する。

 「構いません。私はそちらにおわす、リアス嬢の眷属であるデュランダルの使い手と聖魔剣に至った転生悪魔たちに興味が有りますから。良ければいつか、1人の剣士として相まみえましょうと、伝えてもらえると嬉しいですね」

 大胆不敵の物言いに、リアスと一誠は何と
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