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どうやら俺は主人公を殺したらしい
六話、どうやら俺は、…………何なんですかね?
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かい。天閃さん。

『………………絶対に許さないからな』
「スン」
『……………』

 そんな些細なやり取りを、幾分か終えた俺は、再び道中に集中する。

 そういえば、今の原作はどこまで進んでいるのか。そんな疑問がわく。

 日本の季節は、恐らく春であり、五月から6月の中間らへんだろうか。
 多分、原作は、それよりもちょっと後くらいだった気がする。まあ、おおよそだから、分からん。

 多分、すでに原作は始まっていらはずだ。
 あとは、原作で、ゼノヴィアと紫藤イリナが登場したよりも、早く原作に介入することは確実。
 まあ、俺は偵察だからね。
 ちなみに、本来の原作での俺の立ち位置だった神父(偵察)は、死んだらしい。アーメン。別世界があるかわからないけど、ど、一応お祈りしとこう。アーメン。

 うん、まあ、今は、俺が入ることによって、その本来なら死ぬはずだった神父のポジションは、俺が請け負った形なんだけどね。その入れ替わりで、その名もなき神父は助かるのだ。そこんところ興味はないけどさ。

「そろそろ着くな」
「そうっすね」

 会話終了。黙々と足を動かす。
 今思えば、ゼノヴィアさんとは、なんだかんだで、幼馴染みの関係であったと思う。
 最初は、原作知識のせいか、ゼノヴィアというキャラクターは、兵藤一誠のハーレム(笑)員。という原作知識だけの、事実が影響で、とてもじゃないが、好感は持てなかったのが本音である。
 まあ、小さい頃にトラウマも植え付けられたのもあるけど。……ん? あれ、トラウマってどんなだっけ。いつものことだけど、そのトラウマを思い出しそうで、思い出せない。

 まあ、兎にも角にも、仲良くはなったんではないだろうか。
 せめて知人以上友人以下ぐらいにはさ。同じく。紫藤イリナも同じくそんな感じ。

「着いだぞデクタ」

 どうやらいつの間にか着いたようで、ゼノヴィアさんに声をかけられる。
 その声は、お互い小走りという、軽く走ったたためか、周りの温度差に応じて、白い吐息が漏れていた。

「うす………案外早かったですね、着くの」
「そうだな。とはいえ、ここから先は、私はついてはいけないだろう」
「それは前もって聞いてるんですけど、案内人は何処すか? 全然見当たらないですけど」

 目的地点である街灯近くに来たのだが、誰もいない。

「時間が経てば、恐らく来るだろう。……ふむ、それまで私も待とうか?」
「いいですよ、遠慮します。一人で待ちます」
「………そうか、なら私は行く」
「うす、じゃ、また〜」
「いや、待て。イリナから伝言だ。『頑張りなさいよ』、とな。………じゃあな」
「……………そうですか………あざっす」

 それだけ言い残し、彼女は過ぎ去ってしまっ
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