六話、どうやら俺は、…………何なんですかね?
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ゼノヴィアさんの表情は何故か神妙な顔つきであった。
いつものクールな表情ではなく、何かに突き動かされたような、焦燥立った感情も入り混じっていたような気がした。
そんないつもと様子が違うゼノヴィアさんに違和感を抱いた俺は、無意識のうちに足を止めてしまう。
「何がすか?」
「……………いや、私の心配のしすぎかもしれないな。気にしないでくれ……(チラッ」
うっわー、何その『チラッ』!?
しかも何そのいかにも聞いてくれウェルカムアピールさぁ??
しかもしかも、ゼノヴィアさんから伝わるこの「聞かないと殺す」アピール。
てかやめろよその目。めちゃくちゃ怖いよ。睨まないで、俺怯えてるから。
少しだけ、目の前の少女に臆す俺。いや、一応俺、男なんですけどね。まあ、ゼノヴィアより一つ年下だけども。
そこは主張したいよね。俺男なのに、こんな立ち位置だということを。
それはさておき、俺はふと考えてしまう。
勿論のことだけど、その思考の根元の先にあるのは、彼女が何を話そうとしているのか、である。
…………うん、少し考えはしたけど、全くわかりませんでした。
結局俺は、ゼノヴィアさんに聞こうとするしかない。
だけど、俺が聞く直前に、ゼノヴィアさんは、あっさりと言った。
「我らの主のために全力を尽くせ。………あとは………フッ、まあいいだろう。お前自身が一番分かっている筈だからな。……それにお前より弱い私が言うことではない」
「………ん?………すみません、何のことですか?」
「馬鹿者、つまり死ぬな、ということだ」
「あ、ああ」
「貴様、本当に分かっているのか? いや、分かってないからそんな間抜けヅラを晒すのだろう。……全く情けないな、お前は。今日は、私たちにとって、いや、お前にとって天使様直々のご命令にあたった任務だというのに」
「あー、そのことすか」
“任務”という単語を耳に、俺は、今更ながら分かった。というか、理解した。任務を遂行するために、こんな朝早く来ているわけだし。
まあ、俺の任務とはなにか、……それは、断片的に説明するとこうだ。
“今から”日本へ行き、盗まれた聖剣の回収及び破壊。そしてその主犯である堕天使幹部、それに加担したバルパーなんとからが潜伏していると思われる駒王町の偵察。
さらに、俺は偵察から得た情報を、上層部である天界と、後から日本へ来るだろうゼノヴィア、紫藤イリナに流す。
そのあとは、先ほども言ったけど、ゼノヴィアとイリナの二人と、俺の拠点で合流し、今回任務の本筋である、聖剣の回収と、主犯である、堕天使幹部、バルパーなんとかと、それに加担したであろう“はぐれ”エクソシストらを排除する。
それが、これから原作介入にあたって行う俺の任務であ
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