Fate/stay night
1132話
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
は、凛が何だか熱心に見ていたけど……特に何かの手掛かりの類がある訳でもない。
そんな風に部屋を調べているうちに、ようやく目的地でもあった書斎へと到着する。
「ここね。アークエネミー、何かないか調べるわよ。多分、何かの手掛かりはあると思うんだけど……」
そう告げた凛だったが、20分程書斎の中を調べても一切手掛かりの類は存在しない。
信じられない、と周囲を見回す凛。
「どうする? 折角ここまで来たのに、全く何の手掛かりもないとなると……実は、あのワカメがライダーを召喚したのはこの家と全く関係のない出来事だった、とかいう可能性はないか?」
「そんなの有り得ないわよ。あの慎二にそんな大それた真似が出来る訳がないでしょ」
「間桐家以外の者が手を貸しているという可能性は?」
「魔術師がわざわざ他人に聖杯を得られるチャンスを与える? そんな事はないわよ。となると、考えられる可能性としては……恐らくこの書斎以外に何か大事な物がしまわれている隠し部屋とかがある、とかかしら」
そんな凛の言葉に従い、改めて間桐家を調べていく。
そうして……
「多分、ここでしょうね」
嫌な予感のする方を調べてみた結果、見つかったのは地下へと続く入り口だった。
「地下室か。何だか、物凄い嫌な感じがしてるんだけど……行くんだよな?」
「当然でしょ。多分この先に私達が求めているものがある筈よ。ただ、くれぐれも注意して行くわよ」
改めて宝石を取りだし、いつでも放てるようにしながら地下への階段を下りていく凛。
俺も、いつでも不測の事態に対応出来るように注意しながらその後を追う。
そして……地下に広がっていたのは、広い……そう、部屋としてはかなり広く、大きい、そんな部屋と呼ぶよりは空間と呼ぶべき場所。
「ここが間桐の家でも重要な場所なのは間違いないわね」
「だろうな。俺の念動力もビンビンと反応している。こうして見る限りだと、特に何があるわけでもない普通の空間なんだけどな」
魔術師としての実験場か? その割りには何の道具もないけど……それでも、俺の言葉通りに嫌な予感はこれでもかとばかりに念動力が知らせている。
一瞬、凛の方へと視線を向けるが、ここで待っていろと言っても大人しく頷く筈がないしな。
何より、魔術的な何かがあったとしても、俺がそれをどうにか出来る訳がない。
そういう訳で、俺と凛は真っ直ぐ階段を下りて、その空間へと降り立つ。
「……何もない、わね。こうして存在している以上、確実に何かがあるのは事実なんだけど」
『ほっほっほ。正解じゃよ。遠坂の当主』
「誰っ!?」
凛の呟きに返ってきた言葉に、戦闘態勢へと入る。
けど、今の声はどこから聞こえてきた?
まるで部屋の中全体か
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ