七話:誰が為の争い
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では時間がかかるなとザフィーラは考えながらチラリとヴィータの戦況を覗う。
「バルディッシュ」
『Arc Saber.』
閃光の戦斧、バルディッシュが鎌形を形成する魔力刃を、射撃魔法として放つ。
回転しながら向かうそれはさながらチェーンソーといった所か。
しかし、ヴィータはそれに臆することなく自身も攻撃を放つ。
「グラーフアイゼン!」
『Schwalbefliegen.』
四つの鉄球が弾丸と化してフェイトの元へ襲い掛かる。
二人の魔法は互いに直進しながらも交わることなく進んでいき互いに相手をつけ狙う。
それに対しての両者の反応は正反対であった。
「防げ!」
『Panzerhindernis』
ヴィータは強固なバリアを生成し迫りくる閃光の魔力刃を防ぐ。
まるで削り取るように回転を繰り返し、防壁を突破しようともがく魔力刃であったがそのかい虚しく消え去る。
反対にフェイトの方は高速機動戦闘を得意とする半面装甲が薄いためヴィータのような防ぎ方は適さない。
しかし、だからと言ってむざむざ当たってやるつもりはない。
空を舞う鳥のように自由自在に飛び回り鉄球を翻弄する。
高度なレベルの誘導弾であるがほころびがないわけではない。
全ての鉄球が同じ軌道を通るように自身が餌となり誘い出し、当たる直前で急加速をして鉄球同士で相打ちさせる。
どちらもダメージは無く、両者共に一歩も譲らない。
「ち、時間かけれねーってのに」
(どうした。苦戦しているのか?)
(シグナム? 来ているのか)
中々離脱できずにいるヴィータとザフィーラに二人を心配したシグナムが念話を飛ばして来る。
二人は相手と激しくぶつかり合いながら会話を返していく。
(状況はどうなっている)
(このまま戦えば負けることはない。だが、敵が管理局である以上長期戦になれば増援が来る可能性もある。それまでにはここを去るべきだろう)
(結界で中の様子が知れないために今は慎重になっているのだろうが、確かに長引かせるのは得策ではないな)
(結局、どうするんだよ)
(単純なこと―――迅速に討ち果たすだけだ)
その言葉と共に凄まじい速度でシグナムが現れフェイトを剣撃で後退させる。
突如、謎の敵に下方から詰め寄られ動揺する様子にシグナムの騎士道精神は少しばかり申し訳なさを感じる。
だが、戦場ではいつどこから敵が来てもおかしくない。
敵の数を見誤った方が悪いのである。
「レヴァンティン、カートリッジロードだ」
『Explosion』
レヴァンティンから炎が噴き上がりその真価をあら
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