第3章 リーザス陥落
第69話 敵は人類最強
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いから、トーマとユーリ。その2人を 天秤に掛けられる筈もないのだ。
だけど、ユーリには 初めてあったあの日も救われている。その実力を間近で見た。更に レッドの町にて、リーザス最強を退け、洗脳を解き、更には魔人をも 退けたのだ。だからこそ、メナドはそう思った。
……ユーリに、ユーリだけに頼ってしまうのは、軍人として、あるまじき行為だ。そもそも、ユーリはリーザス軍ではなく、アイスの冒険者。……今更それを言ったら、ユーリも怒ると思うけれど、その肩に 重にを載せてしまう事に躊躇らってしまったのだ。
このあたりは、ハウレーン自身も同じだ。カスタムの防衛戦において、その防衛の一手を担った事、バレス、エクス、そして自分自身をも退けた力。魔人を退けた力。どうしても、頼りすぎている。恥ずべきと思ってしまっても、メナドの様に考えてしまうのは仕方がない事だった。
もう、手の届かない領域で戦っている姿を見ているのだから。
「ふふ。腕がなる。と言うものだ。機会があれば、オレは全力を尽くすよ。……それに」
ユーリは、メナドとハウレーンの肩を叩いた。
「何度でも言う。オレは、オレ達は仲間だ。……仲間なら、頼ってくれ。オレも沢山頼る。頼っているんだから。それであいこだ」
心の内を見抜いたかの様にそう言うユーリ。 そう言われれば、もう 気を落とす様な表情は出来ない。
「う、うんっ! ごめんね。ユーリ。……いままでだって ずっとそう言ってくれてたのに」
「私には、私達には、できる事を限界まで、と 決めていたのに。それこそ 恥ずべき事でした」
2人は再び頭を下げた。そして、ユーリはそれを諌める。
軍人故の性分。だから それの全てを否定するのはもう致し方ないだろうから、それ以上はユーリは何も言わず、ただ、微笑みを浮かべながら 手を振っていのだった。
「……それ程の剛の者であれば、オレも手合わせ願いたいがな。化け物相手なら兎も角、1人の兵士。……1人の男との1対多数は 性分じゃない」
清十郎もニヤリと哂った。
自分も戦いたい、と言わんばかりにだ。
「そればかりは、早いもの勝ち、だな。清、リック。恐らくは乱戦になる。……1対1を望むのなら、順番待ちなどしてられないだろうから」
「そう、ですね。僕が勝負する時がくるなら、ただ全力を尽くすのみです」
「同じく、だ。人類最強、か。興味が尽きない」
本当に、頼りになりすぎると言っていい3人だった。
そんな時だ。何処から聴きつけたのか、ランスが乱入してきた。ミリとの一戦はもうすっかり忘却の彼方だ。
「まてまて! 人類最強など、大ボラもいいとこだ。このオレ様を差し置いて、たわけた野郎だ!! オレ様が始末してやるわ! がはははは!!」
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