暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第69話 敵は人類最強
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よりも このアカメフルトよ」

 アテンが鞄から取り出した旅行パンフレットを見せた。特産品だけあって、大々的に紹介されている一品であり、情報収集は容易だった様だ。ジュリアは、それを見て大興奮。

「わーーっ! とっても美味しそう!! ね、ね、ね、早く行こう! アテンちゃん!」
「ああ、そっちの屋台に行くんじゃないの。アカメフルトの専門店があるから、お昼はそこでとるわよ」
「わ〜〜い! アテンちゃん、大好きだよーー!」
「はいはい」

 戦争中だと言うのに、まるで別次元にいるかの様に、陽気な声が町に木霊する。
 勿論、それは比喩だから、彼女達の声も姿も、町の住人には見えているし、聞こえているのだ。

 町の住人達は、その陽気で明るい2人組(厳密にはテンションが高いのはジュリアだけだが)には、精神的にも癒して貰っており、大歓迎だったのは 別の話。

「ふぅ…… とりあえず 大分休息は取れたな……ん?」

 丁度、2人組が立ち去った後の事。宿屋から出てきたのはユーリだ。

「今、誰かいた様な気がしたが……」

 きょろきょろ、と周囲を見渡してみるが 誰もいない。悪い気配の様なものはしなかったから、とりあえず良しとした。

「あ、ユーリさーんっ! おはようございます!」
「おはようございます。ユーリさん」

 そして、朝の挨拶をしているのは、同じく宿屋にて、泊まっていたかなみと、優希だ。
 その後ろから、飛ぶようにもう1人現れた。

「おはようっ! おにいちゃんっ!」

 ヒトミ、だった。
 アイスの町では、一緒に暮らしている事もあって、一緒に眠る事が多かった(ヒトミが、ユーリの布団に潜り込んでいた)が、今回はそうはいかない。……色々とヤキモチを妬くメンバーがいるから、一先ず遠慮をしているヒトミだった。
 だからこそ、こうやって朝の挨拶をする時は、大胆に、だ。ユーリの身体に飛びついた。

「お、っとと。ああ、おはよう。ヒトミ。それに、優希とかなみも」

 ヒトミの身体を支えながら、笑顔で挨拶を交わすユーリ。
 ジオの町の件もあり、まだまだ、しなければならない事が多いが、休息が重要なのは言うまでもない。こう言う時位は、張り詰めた表情はせずに、笑顔で。 それが心のゆとりに、安心に繋がる事を知っているから、ユーリはそうしたのだ。

 その笑顔に答える様に 笑顔を見せる優希とかなみ。

 勿論、ヒトミに少なからずヤキモチはあるのだが、2人は仲の良い兄妹に見える部分が多いから、そこまでではない。……志津香はとりあえず別みたいだけど。

「あ、そういえば どうしたんですか? 何か周囲を見渡していた様ですが」

 かなみが、それを訊いた。ユーリが周囲を見渡していたのを観ていたから。
 それ
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