4部分:第四章
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奏をはじめて女の子に言った。
「俺の新曲さ。歌詞は即興だけれどな、それでもいいかい?」
「悪いわけないじゃない」
姿をゆっくりと薄くさせながら。答える。
「だから」
「じゃあ。聴いてくれよ」
演奏を本格的にはじめて。また声をかける。
「俺の祝福の歌」
ジミーは歌いはじめた。女の子は清らかな笑みでその曲を聴いていた。
曲が進むにつれてその姿が薄くなり。終わる頃には完全に天に昇っていた。歌い終えたジミーは彼女がいなくなったのを確かめて静かに笑ってこう言った。
「天国でもさ」
空を見上げる。彼女のいる空を。
「いい歌詞を作ればいいさ」
伝説のギタリストジミー=オズバーンの学生の時の話だ。これが本当なのか作り話なのかはわからない。だが彼がこの話をずっとその心に留めてギターを奏でていたのは事実である。その心は確かにあったのだ。
ジミーのギター 完
2007・10・10
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