第1章:平穏にさよなら
第12話「翠屋での交流」
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るけど、お金に困ったらいつでも手伝いにおいで。お小遣いぐらいなら渡すつもりだからさ。」
「...まぁ、頼りにする時は頼りにします。」
中学からはバイトするつもりだったし。
「うん。...っと、昼はまだだよね?だったら、せっかくだし家で食べないかい?」
「翠屋でですか?....うーん...。」
将来の事を考えると、外食する余裕はあまりないんだよなぁ...。
「お金に関しては心配ないよ。昨日のお詫びで、奢ってあげるよ。もちろん、緋雪ちゃんの分もね。」
「む.....じゃあ、お言葉に甘えて...。」
デメリットもなさそうだ。
「では、緋雪を呼んでくるので少し待っててください。」
「ああ。分かってるよ。」
リビングに行き、緋雪に声を掛ける。
「誰だったの?」
「士郎さんだ。翠屋で御馳走してもらえることになったから簡単な準備を済ませてくれ。」
「えっ!?そうなの?...っと、分かった。すぐ準備するね!」
そう言って緋雪は一度自分の部屋に戻り、そしてすぐに降りてきた。
「準備完了!いつでも行けるよ!」
「よし、じゃあ早速行こうか。」
僕も既に準備を済ませているので、玄関を出て士郎さんと合流する。
「お待たせしました。」
「ん、じゃあ行こうか。」
士郎さんに先導されながら翠屋へと向かう。
「うあー...やっぱり太陽がきついよ...。」
「いくら羽が仕舞えたからって、吸血鬼の特徴がなくなった訳じゃないしな..。」
太陽の日差しをうっとうしそうにする緋雪。灰にならないだけマシだけどね。
「ほら。念のために持って来てよかったよ。」
「あはは...ありがとうお兄ちゃん。」
持ってきておいた赤いリボンのついたつばの大きい帽子を被せる。
「....不便そうだね。」
「今までと違って日向や流水が苦手になりましたからね...。まぁ、“苦手”で済んでるだけマシなんですけど。」
「ははは、それもそうだね。」
本来なら灰になるような吸血鬼の特徴を、緋雪は“苦手”で済ましている。...これって結構凄いことなんだが、緋雪は気づいているのだろうか?
「にゅぅ〜...熱中症になるぅ〜...。」
「ほら、ポ〇リスエット。...自分でも準備しなよ?」
「ありがとー...。」
...気づいてなさそうだ...。
「...あれ?司さん?」
「優輝君?どうしてまたここに?」
翠屋に着くと司さんがちょうど入ろうとしてる所だった。
それはこっちのセリフだよ司さん...。
「士郎さんが昨日の模擬戦のお詫びで奢ってくれるっ
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