Fate/stay night
1131話
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特に何もない感じで病院から帰っていったみたいね」
「見えるのか?」
「ええ。使い魔を送っておいたの。あの2人が柳洞寺のマスターと接触しているのが確実な以上、何らかの情報を得る事が出来るかもしれないでしょ?」
確かにあの2人が色々と怪しいのは事実だけど、まさかそんな事までしてるとは。
「と言うか、そんな事をする余裕があったのか?」
「学校から出た時にね。……うん? 柳洞の方は病院で入院中みたいだけど、葛木の方は学校に帰ってるわね。しかも柳洞の方は見て分かる程に魔力を抜かれている」
「周囲にいる者を騙す為……って可能性は?」
「可能性はなくはないけど、多分違うわ」
「根拠は?」
「女の勘」
自信満々に言い切る凛に、綾子の方から噴き出す音が聞こえてくる。
「あら、何かおかしい事でもあったのかしら?」
「いーや、別に? ただ、あれだけアークに喘がせられていた遠坂が女の勘とか言ってもな」
「……それは私だけじゃなくて、綾子も同じだと思うけど?」
その言葉と共に、お互いがお互いを睨み付ける。
うん、少し前から思ってたけど、何だか微妙に仲が悪いような気がするな、この2人。 昨日まで……と言うか、ベッドでの行為が終わった後に顕著になっている気がする。
そんな俺の視線に気が付いたのだろう。綾子は口元に笑みを浮かべる。
「遠坂とは、殺すか殺されるかの関係になるだろうって思ってたからね。まぁ、予想とはちょっと違う感じだけど」
「なんで今更?」
「さっきの説明を聞いて吹っ切れたってところか」
「……程々にな」
俺としては、それ以上言える事もない。
「さて、綾子の件は取りあえず置いておくとして……アークエネミー、街に出るわよ。出来ればマスターを失ったライダーを、あるいはランサー辺りを仕留める事が出来れば最善なんだけど」
「今から出るのか? 今日はてっきりゆっくり休むとばかり思ってたが」
そもそも、ベッドで激しい運動を済ませた後だ。
その状態でこれから出掛けるとしても……
「俺はともかく、凛は腰の方、大丈夫なのか?」
その言葉に、顔を赤くした凛に無言でガンドを撃たれる。
回避したからいいものの、当たったらどうするつもりだったんだよ。
と思ったら、何故かこちらも同様に頬を赤く染めた綾子の拳が、俺の胴体へと叩き込まれるのだった。
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