暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
Fate/stay night
1131話
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首を横に振る。

「下手にそんな事を聞けば、怪しまれるだけよ。そして魔術協会が半サーヴァントなんてものを見逃す筈がない。下手をすれば……いえ、下手をしなくても封印指定にされるでしょうね」
「封印指定?」

 綾子が尋ねるが、その言葉は俺も知らない。
 聖杯からの知識にもなかったし。
 そういう訳で、興味深く凛の説明を聞いていたのだが……俺と綾子は、2人揃って、思いきり眉を顰める。
 封印指定。
 1代限りで学術的に不可能な領域に至った魔術師に送られる称号であり、通達。
 それを受けた魔術師は、一生涯幽閉され、更にはホルマリン漬けにされたりもするらしい。
 ……色んな意味で関わりたくないな。
 実際、それを嫌って封印指定を受けた魔術師の多くは魔術協会を抜けて野に下るらしいし。

「けど、それは遠坂みたいな魔術師に与えられる称号なんだろう? あたしの場合は一般人なんだけど」
「そんなの魔術協会の連中が聞くと思う? 魔術の領域だからって、問答無用で封印指定にされるわよ。その心配もあったから、綺礼にこの件を知らせてなかったんだし」
「……つまり、結局は不明な訳か」
「でしょうね。ただ、半サーヴァントっていうのは決して悪い事だけじゃないわよ? まず、人間から半サーヴァントになったから、最初から受肉している。霊体化出来ないってのはマイナス要素でもあるけど、魔力の消耗が激しくなくて済むわ。……まぁ、綾子の場合はアークエネミーから魔力を貰ってるんだから、その辺を考えると殆ど意味はないんだけど」
「それって、結局いい事なのか?」
「考えようによってはね。魔力を自由自在に、しかも好きなだけ使えるんだから、魔術師にとっては心底羨ましいでしょうね」
「……それって、結局狙われるだけなんじゃ……」

 ジト目の綾子をスルーして、凛の説明は続く。

「そして、人間離れした身体能力。これはもう言うまでもないでしょ。少なくても、一般的な暴漢に襲われるとか、そういう心配はしなくてもいいわ。……ライダーみたいなのに襲われれば別だけど」
「そっちは……まぁ、確かに利益って言えるだろうな」
「それと、こっちはまだ確実とは言えないけど、半サーヴァントになった事によって寿命がかなり長くなっている可能性があるわ。それこそ、下手をすれば100年、200年とかまで生きられるくらいに」
「嬉しいような、悲しいような……微妙なところだな」
「まぁ、もし魔術師であれば、誰でも半サーヴァントになれるならなりたいと思うでしょうね。それが可能か不可能かは別としてだけど。……さて、そろそろいいかしら」

 話を切り上げるように言葉を切る凛。
 それを疑問に思っていると、凛は目を瞑って何かに集中する。

「……うん、上手くいってる。どうやら見る限りだと葛木と
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