D∴G教団
第11話 悪魔の教団
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儀式とはなんだ?お前は僕達に何をするつもりだ!」
「今から君達にとても素晴らしい物をプレゼントしよう」
男は僕の言葉を無視して何か薬剤のような物を取り出した。
「私は教団が『叡智に至る』ための研究をしている、その鍵となるのがこの『グノーシス』さ」
「グノーシス?」
「服用すれば身体能力と感応力を高め、更には潜在能力すら引き出す事が出来る。まあそれ以外にも目的はあるんだがね」
「それと僕達に何の関係がッ!?まさか……!」
「察しがいいね。グノーシスはまだ完成はしていない、謂わば試作品というところか。だから君達に協力してもらおうと思うんだ」
じ、人体実験をするつもりか……!?
「いやあ子供はいい。成長途中だから薬の効果も早く出るし何より捕まえやすい、それに子供の発する悲鳴は実に心地いいからね。さて今回はグノーシスの効果を上げるために今までのより強い濃度にしてある、どれくらいまで耐えられるか早速試していこうか」
仮面の男は近くに磔にされている男の子に何かの液体を注射した。
「?………ッ!?ギャアアアアアァァァァァァッ―――――!?」
打たれた直後は何ともなさそうにしていた男の子が突然絶叫を上げた、体が痙攣して目や鼻から血が流れている、何をしたんだ?男の子は尚も激しく痙攣していたが次の瞬間……
「ぼはぁッ!!」
口から大量の血を吐き出してそのまま動かなくなった。
「ふむ、小さい子供には少し強すぎたか」
まるで人事のように淡々とそう言う男を見て僕は少し恐怖してしまった。狂ってる……こいつ、間違いなく狂っている!
「じゃあ次だ、今度は少し薬の濃度を落とそうか」
そして男は次々と子供達に怪しい液体を注射していく。腕が破裂して死んだ子、血の泡を吐きながら死んでいく子、それを見て楽しそうに笑い声を上げる仮面の男……
今まで猟兵として生きてきた、その中で死んでいく人も何人も見てきたがこんな人の尊厳もない殺され方なんて見たことが無い。人はこんなにも残酷になれるのかと僕は恐怖した。
(団長……皆……)
こんな光景を見せられて冷静になんてなれない、このままじゃ僕も殺されてしまうぞ!
「ここまでで7人死んだか、これじゃ実験にならないね、なら……」
男は僕の方に向かってきた。
「やっぱり本命の君で試してみようか、カテジナ君の話ではかなりヤバイ物を体に飼ってるみたいだからどうなるか楽しみだね」
「や、止めろ……」
「おや、さっきまでの威勢はどうしたんだい?君がやらないならまずはこの子から始めるけどいいのかな?」
僕の隣にはさっき助けた女の子が縛られていた。
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