大人の時間・2時間目(2016/05/16 一部加筆修正)
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と破壊するのが戸惑われる性能と製作費だったということもあって、製作費は防衛省持ちのまま所有権が俺に返還されたんだ。
まぁ、俺の手に戻れば最終的にはE組生徒の誰かに渡り、殺センセーの暗殺成功率向上に繋がる、って考えもあったんだろうな。
この話、俺にとっても嬉しいものだった。何故なら、疑似玉璽が核ありの玉璽より性能が劣るとはいえ、1から組み立てるのには俺が徹夜する程度の時間が掛かるからだ。
大半が出来上がっている試作型疑似玉璽なら、少し改造するだけでカルマ達が使っているのと同じ疑似玉璽が完成するんだから、この申し出を断る訳が無い。
ただ、盗まれていない試作型疑似玉璽――風、棘、雷、契の所有権は防衛省のままだったりする。もしかしたら、この4つからA・Tの研究をするつもりなのかも知れないな。どうでもいいけど。
そんな訳で朝食と会話を終えた後、俺は烏間先生が一時的に管理していた試作型疑似玉璽を受け取った訳だ。
その後は昼食まで基本的に返って来た試作型疑似玉璽をオープンテラスで弄っていた。一応、誰かのA・Tが壊れた時の為に大量の予備パーツを持っていたから、暇潰しで改造してたんだ。
昼近くになると有希子を始め、クラスの数名が起きてきたのでその面子と昼食を一緒に済ませ、その後は各自で夕方まで自由に過ごす形になった。
俺は有希子と海底洞窟巡りに行ったり、モーターハングライダーに乗ったりした。他の奴らも初日に楽しめなかったイルカウォッチングに行ったり、二度寝したりしていたそうだ。……で、現在に至る。
「おはよー。今、どんな状況なの?」
「ウッス。今は対先生弾で満たされた鉄箱に殺センをブチ込んで、海中から浮き上がって来れない様にコンクリで全周囲を覆ってるところだな。まぁ、9割方作業が終了してるっぽいけど」
今し方起きてきたっぽい岡野の質問に俺が答えると、今度は陽斗が質問してきた。
「もしかして烏間先生、不眠不休であの指揮執ってんのか?」
「あ〜……。不眠ではあるかもしれないけど、不休ではないだろう。一応、朝食は食べてたからな」
「何でお前がそんなこと知ってんの?」
「え?朝、飯食う為に食堂に行ったら鉢合わせたからな。で、一緒の席で朝飯喰った」
「………その光景、全く思い浮かべらんねぇんだけど。ってか、不眠なのに全く疲れを見せてねぇのがすげーよ」
「ホント、あと10年で俺達もあんな超人になれるのかな」
陽斗が烏間先生に賛辞を贈ると、悠馬も10年後の自分を思い浮かべながらそれに同意した。
「徹夜なんて
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