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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第203話 闇を封じる光
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そして、吸い寄せられる様に そのアバターの名前を見た。
「すて……、スティー……ベン?
Steven
(
スティーブン
)
のスペルミス……?」
『うん……。他にあんな綴りは……。え? 違うんですか……??』
明日奈は声を上げた。
その端末の向こう側、キリトの身体の傍にいる 安岐ナースが説明をしているのだ。
そして、マルチスピーカーから聞こえていくるもう1つの声、ユイの声も響く。
『あれは、違います。ママ。お姉さん』
「え……?」
ユイの答えと同時に、画面を見つめていた渚も否定する。
「あれは、ドイツ語です。日本で主に扱われているのは医療機関でです。……読み方は、《ステルベン》」
「意味は、死の事です。……ステル、と略称されて使われる事が多く、患者さんが亡くなった時に使う言葉です」
渚だけでなく、源治も表情がいっそう険しくなる。
何を思ってそう言うアバターの名にしたのか。……想像するのは容易い。何故、知っているのかは 置いといたとしてもだ。……大体の人は、玲奈の様にスペルミスではないか、と思うだろう。影身のになり、且つ 己のアバターにふさわしい名前をつけたのだろう。
「リュウキくん……」
玲奈は、リュウキの手をとった。
確かに、彼の身体は心配ないのかもしれない。だけど、怖くて堪らなかったのだ。
「っ……。あっ……」
手をぎゅっ と握り締めた所で、 玲奈は もう1つ、もう1人の事を思い出した。
キリトが対峙している相手の事は、判った。 ならばもう1人。リュウキが対峙している死神の名は?
あの世界では一切判らなかった。
無論、あの世界、SAOと同じ名前を使っているとは思えないが、それでも確認しなければならない、と玲奈は感じた。
「あ、赤……羊?」
そこに表示されているのは、意外な事に日本語だった。死神は マルチリンガル。多言語を操るのはPoHと同じだった。主に使用していたのは英語、だったと記憶している。故に 名前も英語的な名前だと思っていたのだが。
「赤い、羊…… いったい、どう言う意味が……?」
リュウキの手をぎゅっと握りながら、玲奈は呟く。
この名前についても、結論が出ている源治と渚だった。
だが、その名前の真意を、恐らくとは言え 伝えて良いものだろうか? と躊躇をしてしまったのだ。今 心配でたまらない彼女に、不安をこれ以上与えてしまう結果になってしまうのが、好ましくなかった。
だけど、それを見越したかの様に 玲奈の視線が2人の方を向いた。
――……今 何があっても、何を知っても、彼の傍から離れない。だから教えて。
その目には、そう言っているかの様に伝わってきた。
それを
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