暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第203話 闇を封じる光
[6/12]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
綺堂は撮された映像を再び見た。
今は、伏射姿勢を取っている故に、モニターには映っていなかった
彼女
(
・・
)
の姿も映し出されている。
「……あの少女を狙う、とは」
険しい表情のままに、呟いた。
仮想世界、GGOの世界ででも、言える事だが、現実世界でも できる事は、多くはない。このGGOと言う世界は アメリカのメーカーであり、金銭の還元システムを搭載している故にか、そのセキュリティの厳重さは言うまでもない。日本サーバーだとしても、それは同じ事だ。
アメリカと隼人との繋がりは 勿論ある。その才能を技能を世界的に認める切欠になった始まりが、その国から、だったからだ。
隼人の生み出したプログラムを独自に改良し、セキュリティを万全の物にしようと進化させ続けてきたのだから、手強くて当然であり、そして、それは当然そうでなければならないだろう。
信頼を失う訳にはいかないのは、どの国でも同じ事だから。
だが、それでも 現実ででも、侵入を試みている。
欲しい内容なそれ程多くはない。……今のアバターを動かしているのは、
誰
(
・
)
なのか。契約プロバイダに紹介し、何処からダイブしているのかを調べ続けている。
勿論、これは違法捜査と言っていい。渚もそれは承知の内だ。
だが、ここまで大きくなり、死者も出ている状況。上の承認を待っていたら、全てが手遅れになってしまうかもしれないのだ。
いつか、昔の映画でも言っていた言葉。
『事件は現場で起きている』と言う言葉。
職場の机で、
承認の印
(
許可書
)
をもらっている暇などないのだ。
現場での迅速な対応が、防げるかもしれないから。……これからも続くかも知れない凶行を止められるかもしれないから。
玲奈は、全てを訊いて、再びモニターを見た。
源治の言う通り、まるで倒れている少女(厳密には伏射姿勢)の前に立つリュウキの名前を持つアバターがいる。今命の危険に晒されている少女を守ろうとしている。
その為に、今現実の彼の身体に 兆候が現れたのだろう。
一歩間違えれば、失われてしまうかもしれない。……その怖さはよく知っている。玲奈と明日奈、そして あの世界で過ごしてきた者であれば、誰もが知っている事だ。
その緊張感が、不安がリュウキの身体に現われているんだ。
「これは、死神。この異形な剣、
鎌
(
シックル
)
を使って……。……。それに、キリトくんの方は、
刺剣
(
エストック
)
……? あ……あっ……」
『幹部の中に、いた。
刺剣
(
エストック
)
の、達人が……』
玲奈の呟き、そして 端末から聴こえてくる明日奈の声。
2人ともが、見覚えが、あったのだ。記憶の底から、邪悪が蠢く様に湧き出してきたのだ。
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ