Fate/stay night
1130話
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すれば、それはおかしい。
魔術師である衛宮でさえ、さっきのように狼狽したんだ。
なのに、何故か綾子は……
そこまで考えて、すぐに思いつく。
何でも何も、綾子が人と違っている理由なんか1つしかないじゃないか。
「俺の血による半サーヴァント化。間違いなくこれが影響しているな」
「アーク……あたし、あたしは、一体どうしたのさ!」
叫び、まるで寒さを堪えるかのように震える綾子は、それに耐えるかのように俺に抱きついてくる。
凛ではなく俺に抱きついたのは、単純に俺が近くにいたからか……それとも、俺の血による半サーヴァント化が影響しているのか。
抱きついてくる綾子の背中を撫でながら、落ち着かせる。
「落ち着け。ああいう場面で半端に騒ぐよりは、落ち着いてくれた方が助かる。それに、お前は半サーヴァントなんだ。その辺の感覚が人間だった時と違っていたとしてもおかしくはない」
「けど……けど……」
「……アークエネミー、一旦家に戻るわよ。このままここにいても綾子を混乱させるだけだわ。今は一旦家に戻って、綾子を落ち着かせる方が先」
俺と、俺に抱きついている綾子の様子を見ながらそう告げる凛。
確かに今の綾子を連れて何かをするってのは難しそうだから、当然か。
「分かった。けど、学校の方はどうするんだ? 特に……」
チラリ、と床に横たわっているワカメの死体へと視線を向けて尋ねる。
こうして死体が存在している以上、迂闊に警察や救急車の類を呼ぶ訳にもいかないだろう。
「その辺はさっきも言ったけど、綺礼に任せる事になるわ。元々この為に冬木にいるんですもの、仕事はして貰いましょ」
あっさりとそう告げ、俺は綾子を抱きしめたままその言葉に頷き、凛と共に教室……そして学校を出て行く。
「アークエネミー、その、綾子を連れて私の部屋に行くわよ。ついてきて」
家に戻ってきた俺に対し、凛がそう告げる。
何だか微妙に……どころじゃなく頬が赤いけど、やっぱり自分の部屋に俺を入れるのは照れくさいのか?
まぁ、分からないではない。何しろ、凛の部屋って事は俺と綾子を含めて3人で色々とあった場所だしな。濡れ場的な意味で。
そこにまた俺を引き入れるのだから、凛のこの態度はそうおかしくない……のか?
疑問に思いつつ、未だに動揺している綾子を連れて凛の部屋に向かう。
その途中で凛が電話を使ってどこかに連絡をしていた。今回の件の後始末に関してだろう。
そうして凛の部屋へと到着すると……
「アークエエネミー、以前にここでやった事を覚えてるわね? もう1度やるわよ」
「……俺と綾子でか?」
「いえ、私もよ。今の綾子を落ち着かせるには、どうしてもこの前みたいにする必要があるの。普通
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