六話:ファーストコンタクト
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上げる。
このまま蒐集することもできるが何故だか意識のあるうちは危険だと直感が叫んでいるのだ。
そのため完全に気絶させる選択をした。
「眠ってろ」
「……ッ」
アイゼンを振り下ろしてなのはの意識を奪い去る。
はやての騎士の誇りにかけて殺すような真似はしていないがダメージは大きい。
それでも一週間もすれば体もリンカーコアも元通りになるだろう。
「闇の書、こいつはごちそうだぞ」
闇の書を掲げ収集を開始する。
桃色の魔力が本の中に吸収されまたたく間にページが埋まっていく。
今日はこれで終わって帰ってはやてのシチューを食べようとヴィータが考えた時だった。
(ヴィータ、敵だ!)
「Photon Lancer」
金色の槍が二本ヴィータに襲い掛かって来る。
完全に油断していたヴィータは防御の姿勢を取るだけで手一杯で直撃は避けられないと思った。
だが、その前に体つきそのものが盾を体現しているかのような筋骨隆々の男が現れ難なく槍を防いでみせる。
しかし、敵の攻撃はそこで終わらずに閃光に照らされる戦斧を振りかぶり、なのはから二人を引き離すように大きく斬り込んでくる。
二人はもはやなのはには用がないので大人しくその場から飛び去って避ける。
「サンキュー、ザフィーラ」
「だから気を抜くなと言ったのだ。それと落とし物だ」
人型の姿になったザフィーラが気を抜いていたことに苦言を呈しながら落ちていた帽子を被せる。
それに対してヴィータは言い訳をしようとしたが帽子を被らされたことで恥ずかしくなり、ぐうの音も出なくなる。
相手とて悟らせないように近づいていたのは確かだが神経をとがらせておけば気づけないほどでもなかったはずだ。
やはり、言われたように敵を倒したことで気を抜いていたのだ。
とにかく、蒐集を終え現れた敵に視線を向ける。
限界まで蒐集をした方がページは埋まるがその分体に負担をかけてしまう。
後遺症が残ると流石に後味が悪いのでこのぐらいで終えておいた方がいいだろう。
どうせ、誘導弾が一発撃てれば御の字程度の魔力しか残っていないのだ。
取っても大したページにはならないだろう。
「なのは! 大丈夫!?」
「…………」
金色の髪に独特な民族衣装を着た少年、ユーノ・スクライアが声を張り上げる。
そして、もう一人金色の髪にルビーのように赤い瞳の少女は黙ってヴィータを睨みつける。
先程のヴィータが抱いていたよりも強い怒りを灯して。
「なんだ、仲間か?」
その剣幕に油断ならない気配を感じてヴィータは尋ねる。
少女はキュッと唇を結びながら間に合わなかった己の不甲斐なさに憤る。
いつでも駆けつけると
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