六話:ファーストコンタクト
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らかよ!」
近接戦においてはベルカの騎士に勝る者はいない。
しかし、遠距離戦ともなれば話は別だ。
特にミッドチルダ式は射撃や誘導弾ではベルカよりも遥かに優れている。
桃色の誘導弾に死角から襲い掛かられるヴィータ。
間一髪のところで一発目は躱すが二発目は正面から受け止めるはめになる。
誘導弾は爆散し大したダメージは与えられなかったがそれでもヴィータの心に火をつけるには十分だった。
「よくもやりやがったな!」
「レイジングハート!」
『Flash Move.』
一瞬で詰め寄り怒りの鉄槌を振り下ろすヴィータ。
しかし、なのはは高速機動ですぐさま距離を取り、そのままカウンターの体勢に入る。
なのはとレイジングハートは今まで高速機動を得意とする相手と散々戦ってきたのだ。
高速で詰め寄られた時の対処法はわきまえている。
『Shooting Mode.』
見せる構えは砲撃の構え。
なのはの最も得意な魔法にして最大の持ち味。
これに関しては誰にも負けたくないと密かに思う自身の長所。
「話を―――」
『Divine―――』
「―――聞いてってば!」
『Buster.』
撃ちだされる桃色の砲撃。思わずギョッとするヴィータ。
それは今まで幾多の死線を潜り抜けてきた彼女から見ても相当なものであった。
実際にこれだけの砲撃を撃てる人物は管理局全体を探しても多くはないだろう。
だが、彼女がもっとも驚いたのは話を聞けという言葉とは真逆の行動だ。
襲っている側が言うのもなんだがそれでいいのかと言いたくなる。
しかしながら、悲しいことになのはという少女の中では話を聞いてくれないなら全力でぶつかり合うという考えが根付いてしまっているのだ。
とはいえ、砲撃の威力は絶大。受け止めるのは下策と咄嗟に判断し全力で回避を行う。
「あ―――ッ」
思わず声が零れ出る。ヴィータの視線の先には風に揺られて落ちて行く自身の帽子。
砲撃を躱しきれずに僅かに破れた大切な帽子。
大好きな主はやてから貰った大切な騎士甲冑。
襲い掛かったのはこちらだ。相手は正当防衛をしたにすぎない。
躱しきれなかったのは己の未熟さ故。明らかな逆恨みだ。
戦いに来たのに傷つかずに帰ろうなんて虫が良すぎる。
だが、それでも―――
「この野郎…ッ!」
―――許せないものは許せない。
怒りでヴィータの青い目がさらに青く染まる。
その今までとは違う気迫とも殺気とも呼べる気配になのはは思わず身を縮こまらせる。
ヴィータはベルカ式の三角の魔法陣を発動させ己の相棒に呼び
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