第八話「謎の襲撃者」
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喰らったらライフが10以上減っちまう……!」
現状白夜の活動状態を確認した。目の前に映し出されたホログラムによると、ライフはあと40と50を切った。あの衝撃砲を一発喰らっただけで防御エネルギーを半分以上も持って行かれたのだ。
――考えろ……相手はパワーが強いとはいえ、それ以上に何かが欠けているところがある。そこをつけば必ず、きっと……!
「……ッ!?」
しかし、甲龍への攻略に気を取られ、凰の薙刀猛攻をもろに腹部へ受けてしまった。
「がぁっ……!?」
咄嗟に距離を取り、ダメージを受けた腹部を片手で押さえた。
「こいつぁ……効くぜ……」
「どうしたの? それが今のアンタの実力ってわけ?」
凰は既に勝ち誇っていた。
――くそっ! このままではマジでやられる!!
先ほどの攻撃でライフルは20も減り、残りのライフルであの衝撃砲を受ければこちらとてひとたまりもない……
「そら! そらぁー!」
さらに凰の猛攻が繰り出される。それを何とか白夜で受け止める一夏であったが、その刹那。
「……!?」
一瞬、薙刀「 双天牙月」の刃にわずかな切りこみが幾つか見えた。先ほど自分が白夜で刃を交えた箇所である。
――切りこみ? 傷……まさか!?
一夏は、一か八かで賭ける。白夜を強く握りしめ、右下段へ構えだした。
「フフッ、覚悟を決めたようね?」
凰も、一夏が一撃で勝負を決める行為だと悟った。
「行くわよ……一夏ァ!!」
猛スピードで突っ込む凰と甲龍に対し、その場で立ち止まり迎え撃つ姿勢を取る一夏と白夜。
――頼む、白夜……!
そして、一夏は白夜を上に向けて切り上げる。風の音と共に白夜の鋭い刃は、凰の持つ薙刀の刃へ思いっきり斬り付けた。その、刃の切りこみに向けて白夜のエネルギーを集中的にぶつける。
「そこだぁ!」
次の瞬間、 双天牙月の片方の刃が斬り飛ばされた。
「そんな……!?」
凰の、怯んだ隙をついて一夏は彼女の腹部へ白夜の一撃を撃ち込んだ。
「こんの……!!」
一夏を追い払うため、両肩からの衝撃砲を撃ち放とうとするも。
「来たか……!?」
それを察知した一夏は、ふたたび凰の背後へ回り込み、白夜で衝撃砲の砲身を背後から切り落とした。
機体の部位が破損して、次々と甲龍のシールドエネルギーの残量が減少していく。
衝撃砲を二つとも失い、さらに片方の刃しか残していない薙刀を持つ甲龍は、目の前の白夜と互角か、それ以下の存在となった。
「まだ! まだまだよ!?」
飛び道具がなくとも近術戦なら負けられない。凰は再び一夏へ猛攻を仕掛けるが、その片方の刃も、白夜の刃によって粉々に砕け散った。
「う、うそっ……!?」
「切れ味の強い武器に何度も叩き付けていたら、刃こぼれぐらいはするぜ?」
一夏の白夜は日本刀の真剣。刀とは、切れ味に最
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