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RSリベリオン・セイヴァ―
第八話「謎の襲撃者」
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が短距離とはいえ、威力は桁違いです。あの薙刀で攻めに入り、守りは、あの衝撃砲で固める。これは、一筋縄ではいきませんね……?」
狼の隣に座る弥生は、鋭い察知で甲龍の性能を見抜いた。

「衝撃砲の威力は強大だ……薙刀の猛攻も半端ない。だが……」
一夏は、白夜を両手に構えた。そして決心したかのように彼は甲龍の周辺の上空を駆けだす。
「何度やっても同じよ!?」
凰は、そんな一夏の真横から薙刀を振りかざす。それでも、一夏は彼女の猛攻を掻い潜りながら距離を保ち続けた。しかし、それもまた再び放たれる衝撃砲によって崩されてしまうのだ。
「言ったじゃない? 何度やっても……同じよ!?」
甲龍の両肩部に浮遊している衝撃砲の砲身が再び一夏へ牙をむき、そして放たれた。
――来たっ……!!
刹那、一夏は左手で白夜の柄を握り、もう片方の右手を刀身の峰へ添えた。
「……!?」
容赦なくふりかかる衝撃砲によってまた吹き飛ばされるのかと思いきや、後の展開は大きく急変する。
「な、何でよ!?」
一夏が吹き飛ばされるのを予想していたのだが、一夏は白夜を構えたままその場に浮上している。
「衝撃砲とはいえ、所詮は風、空気そのもの。その風を刀のような鋭い刃で裂けば衝撃砲といえども消滅するはずだ!」
「くぅ……!」
自分でも気づかなかった弱点をつかれ、苛立つ凰だが衝撃砲は空気を原料として取り入れるため尽くことなく無限に放つことができる。だから、それはそれで意味がないのだ。
しかし、それ以外にも甲龍には弱点がある。
「それと……!」
一夏は、素早く凰の背後へ回り込んだ。
「しまった!」
「甲龍には、背後からの対策がないことと……先ほどの衝撃砲はチャージするのに時間がかかることだ!」
軽く目を通したとはいえ、甲龍のデータを見せてもらってラッキーだった。しかし、相手は中国代表候補生だ。兵器の威力よりも操縦者の技量が最も恐ろしいだろう。
「くらえぇ!」
「……何のォ!!」
しかし、凰は振り返り薙刀で一夏の白夜を受け止めて弾き返した。
――相手は巨大な薙刀だ。それに対して、こっちは一見ただの日本刀……大きさと馬力ではあちらの方が上か……
そう、五メートル近い巨大な武器に約一メートル以上の武器、大きさ共にパワーに差が出る。これではパワー負けするのが落ちだ。
――俺にも、絶対神速みたいな必殺技があれば……
一夏は、そう思った。RSは、基本的に装着者の発想と積み重ねた技術によってその人間特有の技が生み出されるようになっている。しかし、一夏はRSを手にして数日と満たない。そんな彼が、目の前の代表候補生と格闘するにはやや不利であった。
しかし、そう考えている間にも凰の容赦ない薙刀の猛攻が続く。そして、最悪なことに衝撃砲のチャージが完了していた。
「あの衝撃砲を
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